今後の話し合い
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弦十郎の絶叫が木霊する。
「なぁにぃぃぃぃぃぃ❗」
弦十郎の隣に居るルナは、あまりにも弦十郎の声が煩かったので耳を塞いでいた。
ノルンの立場を理解したレナ達は今後を話し合うため意見を出し始めた。
幸いにもレナ達以外は意識を失っているためノルンの復活を知る者はいない。とは言えここで話すのは如何なものかということになり何処か落ち着いて話せる場所を考え始めた。
「何処か落ち着いて今後を話せる場所は無いかな?」
レナが言うと次々に言い始める。
「私の家ではダメでしょうか?」とアミル。
「魔王城は無理だな。」とリョーマ
「俺の家は無理だな。」とラース。
ちなみに弦十郎とルナは案を出さないでいた。二人はそもそも落ち着いて話せる場所など知らないからである。
そしてサラの番になる。全員の視線がサラに集中する。サラは視線に後ずさりしそうになるが自分の意見を言い始める。
「レナおじいちゃんにルナさん。」
「なんじゃ、サラちゃん?」
「何ですか、サラさん?」
「ノルンちゃんの存在は何処まで知れ渡っているの?」
サラはノルンの存在が何処まで広まっているかの確認を弦十郎とルナに聞いた。
「邪神の存在は魔族の領域では知らない者はいないでしょうね。容姿なども詳しく知れ渡っていますから。」
「人間の国ではあまり知られていないのぉ。まぁ、何十年も前の話じゃから今はわからんがのぉ。」
弦十郎とルナの答えを聞きサラは答えをだす。
「ならノルンちゃんを匿うなら人間が治める国がいいね。それも私達を無条件で受け入れてくれる国・・・。」
サラがそこまで言うとレナがあとを続ける。
「ネフィル皇国かラガス帝国ね?」
レナの言葉にサラは頷く。
「そのどちらかにはなると思うんだけど・・・。私は、ラガス帝国がいいと思うよ?」
「何故ラガス帝国なのですか?」
アミルがサラに尋ねた。
「理由は簡単だよ?帝国での私達の立場が確立しているから。」
「確かにそうね。皇国だとサラちゃんは皇女だけど元だから城に入るわけにはいかないもんね?」
レナが帝国と皇国での自分達の立場を言う。
「そうなんだよ。お兄ちゃん達は快く迎えてはくれるだろうけどアミルさんやラースはわかんない・・・。その点、帝国は女王であるローゼちゃんはアミルさんが魔族であることを知っているから受け入れてくれると思う。」
「サラちゃんの言うとおりだね。じゃぁ、ラガス帝国に向かうことでいいかな?」
レナはサラの案を採用し全員を見渡した。
リョーマとラース以外は頷いて答えた。
「レナ、悪いが俺は一緒に行けない。親父がどうなっているか気になる。」
「サラ、俺はリョーマ様に着いていく。俺も魔王様が気になるし今後の魔族の動きも気になるしな。」
「わかったわ。気を付けてね、リョーマお兄ちゃん。」
「あぁ、一段落したら連絡する。」
「うん、待ってる❗」
レナは右手をリョーマの前に差し出した。リョーマも右手を出しレナと握手をかわした。
「そっか、しょうがないね?ちゃんと私の所に帰ってきてよ?」
「もちろんだ、サラ。」
「浮気したら・・・殺すからね?」
サラの気迫にラースは圧されながら頷いた。そしてサラはラースに近づき抱き合った。
リョーマとラースは別れを告げ魔王城に向かった。
「さて、私達もラガス帝国に行きましょうか?」
レナが言うと弦十郎が待ったをかける。
「レナよ、あの魔族は何者だ?」
「魔王の息子のリョーマだよ、おじいちゃん。」
「魔王の息子じゃと?それにしても親しげに話しておったが?」
レナと弦十郎の会話にサラが割ってはいる。
「レナおじいちゃん、リョーマっていう名前に聞き覚えないかな?」
「はて?聞いたような気もするが・・・。」
「おじいちゃん、私達の家の隣に住んでいた皇リョーマだよ❗」
「皇・・・リョーマ?あのリョーマかぁぁぁ?」
「そうだよ、おじいちゃん。」
リョーマの事をレナから聞き弦十郎は何とも言えない表情をしていた。
「あやつも苦労したんじゃな・・・。さすがにこっちに来ているとは思わんかったわ・・・。」
リョーマの話を聞いたルナでさえ表情を曇らせていた。
そんな嫌な空気を払拭するようにレナがあることを言う。
「おじいちゃん、おばあちゃん。サラちゃんがラースと結婚したんだよ❗」
「ちょっ、レナちゃん。それを今言う?」
レナの言葉に弦十郎とルナは驚いた。
「なに?サラちゃんが結婚?」
「あらあら、サラさんが魔族のラースと結婚ですか?」
「そうなんだよ、いつの間にか結婚していたんだよ❗」
「いいんじゃないか?異種族との結婚が世界に広がれば争い事も緩和されそうじゃし。」
「そうですね。本来なら私と弦十郎様が結婚した時に緩和するはずだったのですが・・・。」
「儂らの場合は元の世界で結婚したからしょうがないじゃろ?」
「そうなのですが・・・。」
「それはそうと何か忘れているような気がしませんか?」
アミルの言葉に全員が首を傾げる。
「妾の事を忘れすぎじゃぁぁぁぁ❗」
ノルンの絶叫が木霊した。
こうして、レナ達一行はノルンを連れてラガス帝国に戻ることになった。
ラガス帝国にはノルンの術を使い全員が一瞬でラガス帝国に到着した。
レナ達一行は街を抜け城の前まで来ていた。
城に着くまでに街を見てきたレナ達は自分達が帝国を出る時より活気があることに気付いた。
「ローゼちゃん、頑張っているみたいだね❗」
「そうだね、サラちゃん❗」
城に着いたレナ達は門の前にいる兵士と目が合う。
「貴様ら、止まれ❗城に何のようだ?」
兵士がレナ達を威嚇してきた。しかし、レナ達は気にする素振りもなく言う。
「ローゼに会わせてくれる?」
レナが言うと兵士が怒鳴りあげる。
「女王陛下を呼び捨てにするとは許さん❗」
全員が溜め息をついた。その時、ある人物が近付いて来た。
その人物を見たサラが叫んだ。
「あっ、ステラお姉ちゃん❗」
「久し振りですね、サラ?」
「うん、久し振り・・・。」
最後まで言い終わることが出来ずにステラから手刀を頭にくらう。
「痛い・・・。」
「貴女は今まで何処に行っていたのですか?仕事を投げ出してまで・・・。」
ステラは、サラに罵声を浴びせながら眼には涙を浮かべていた。
「ごめんなさい・・・。」
サラはステラに素直に謝った。
「心配したんだからね?」
サラをそっと抱き締めるステラ。サラもステラを抱き締めた。
抱擁が終わりステラは兵士に言う。
「この者達の事は私が責任を持ちます。」
「しかし・・・。」
「私の言うことが聞けない?」
「いえ、そういうわけでは・・・。」
「ならいいわね。行くわよ、サラ。それに皆さん。」
「「はい❗」」
ステラの後ろを歩き始めるレナ達一行。兵士は思った。一体あいつらは誰なんだと・・・。
ステラに連れられて謁見の間に着いたレナ達はローゼと会うことになった。
謁見の間の扉が開いた直後、レナに飛び付く人物がいた。
もちろんローゼである。
「お帰りなさい❗」
「ただいま、ローゼ❗」
レナは笑顔でローゼの頭を撫で始めた・・・。
今後の行動についての話し合いのお話でした。今後はラガス帝国を中心に話が進むと思います。ちなみに武闘祭は再度行われるかは未定です。
次回は明日の六時の更新予定です。
読んで頂きありがとうございます。




