再会
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サラと弦十郎が魔族の領域に向かうと決意した頃、レナとアミルはと言うと・・・。模擬戦をしていた。
「行きますよ、レナさん?」
「何時でもいいわよ?」
「では、参ります❗」
そう言うとアミルは、レナに向かって走り出した。レナはアミルの動きを捉えるため集中していた。しかし、アミルが不意に残像だけを残し消えた。
(今、見えているのは残像よね?アミルはこんなことも出来るのね・・・。スピードはサラちゃんより若干遅いけど・・・。私やサラちゃんには出来ない芸当ね。さて、何処から攻撃してくるかな?)
レナはそんな事を思いながらアミルが何処から攻撃してくるか予測しようとしていた。しかし、突如としてレナの左側にアミルが現れる。と、同時にアミルの双剣がレナを襲う。
キィィィィン❗
レナは何とかアミルの一撃を左手に持った刀で受け止める。直ぐ様、右手の刀で攻撃するが空を斬る。すでにそこにはアミルは居なかった。レナはアミルの残像を斬っただけであった。
「えっ?残像?」
「残念でした、レナさん。私は、こっちです。」
レナは声のする方を見ようとしたが振り向くことは出来なかった。なぜなら、レナの首筋にはアミルの剣が当てられていたのである。レナは自分の負けを悟った。この世界に来てから模擬戦とは言え初めての敗北である。だが、レナの心は清々しく晴れ渡っていた。それはなぜかと言えば、レナが負けるのは今まで祖父であり師匠でもある弦十郎以外居なかった。それが今種族が違うとは言え、目の前に自分を負かした者がいる。レナは嬉しくてしょうがない。
(おじいちゃん以外で初めて負けた・・・。悔しいと思うけど・・・嬉しい。まだ、私より強い人が居るなんて・・・。アミルに勝ちたい、アミルを越えたい。そして、頂点に立ちたい。私自身が何処まで昇れるかわからない。でも、私は上を目指す❗)
レナは、この模擬戦の敗北でさらに上を目指す決意を改めてした。
「私の勝ちですね、レナさん?」
「そうね、私の負けよ。」
そう言いながらレナとアミルは刀と剣を鞘に戻す。
「そのわりには嬉しそうですよね?」
「当たり前じゃない。まだ、私より強い人が居るんだもん。嬉しいに決まってるよ?」
「その向上心がレナさんの原動力なのですね?その気持ちは私もよくわかります。」
「相手が強ければ勝ちたい。その人を越えたい。私には今この世界で勝ちたい、越えたい人が最低でも四人は居るの。その人達を負かして私が一番になる。それが、今の私の目標だよ❗」
「そうですか、私も頑張らないといけませんね?今回は何とか勝ちましたが次は負けるかも知れませんし。私も上を目指します。」
二人が新たな決意を話しているとすぐ横から声が聞こえた。
「まだまだ、儂に完全勝利するには早いのぉ。」
「そうですね、あなた。まだ、レナの実力では私にすら勝てないでしょうね?」
レナとアミルは声のする方を見た。そこには弦十郎と見知らぬ女性ルナが立っていた。レナは驚き声を出す。
「えっ?おじいちゃん?なんでここにいるの?」
「なんでとは寂しいことをいうのぉ。孫の様子を見にきたのに。」
「だって、騎士団の訓練は?」
「サラちゃんに後任を頼んだぞ?ちなみに、サラちゃんもここに来ておるぞ?」
今度はアミルが驚き声を出す。
「えっ?そうなのですか、お祖父様?」
アミルが弦十郎に話しかけるが答えたのはルナであった。
「そうですよ、アミルさん。サラさんも武闘祭に出ますよ。」
「サラちゃんも出るの?それよりもこの女の人は誰?」
レナが弦十郎にルナの事を尋ねる。アミルも気になっていたようでレナの言葉に頷いていた。
「何じゃ、忘れてしまったのか?」
「あなた、レナが私を覚えているわけないじゃないですか?レナが産まれる前に私は居なかったのですから。」
「それもそうじゃな。」
「で、結局誰なの?」
「レナの婆さんじゃよ?」
弦十郎の言葉にレナは開いた口が塞がらない。アミルはすでに放心状態になりつつあった。
「えっ?えっ?私のおばあちゃん?嘘だよね?」
「嘘じゃありませんよ?私の名前はルナと言います。結城弦十郎の妻にしてこの世界の元魔王の娘です。」
「ちょっと待って?死んだはずのおばあちゃんが何で身体があるの?」
ルナは人差し指を口にあて微笑みながら言う。
「それは秘密です❗」
「秘密です❗じゃなくて・・・。」
レナが言い終わる前にルナが遮る。
「女の子には秘密がいっぱいあるんですよ?」
レナはルナの答えに項垂れた。そんなレナを見て弦十郎がこの後の予定を話し出した。
「レナ、クラウドに会わせてくれんかのぉ?ここに来たからには一度は顔を出さんとうるさいからのぉ。」
弦十郎が話始めたことによりレナはなんとか復活した。アミルもようやく現実に戻ってきた。
「それは、アミルに聞いてくれるかな?」
「別に構わないですよ?たぶん、お祖父様も喜ぶと思いますから。」
アミルの返答を聞いて弦十郎が頷く。
「では、行くとするかのぉ。」
「そうですね、あなた。私もクラウドに会うのは久し振りですから嬉しいです❗」
「程々にな?」
「えぇ、程々にします❗」
弦十郎は苦笑しながらルナを見ていた。ルナは微笑んでいた。レナとアミルは二人の会話を不思議に思ったが聞かないでいた。
こうして四人はアミルの家に向かうのだった。
レナとルナの再会?の話でした。今後はたぶんレナとアミル、サラとラース、弦十郎とルナの視点で書いていくと思います。
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