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アミルの家族

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アミルの家に入ったレナは驚く。


「うわぁぁぁ❗凄いわね?」


玄関を入ってすぐはロビーになっており、メイド達が左右に整列していた。レナの隣にアミルが立つとメイド達が一斉に声を出した。


「「お帰りなさいませ、アミルお嬢様❗」」


「ただいま帰りました。こちらは友人のレナさんです。粗相のないようにお願いしますね?」


「「かしこまりました❗」」


そう言うとメイド達は全員が頭を下げた。レナが呆気にとられているとアミルがレナの手を握り言う。


「レナさん、行きましょうか?」


「えっ?わ、わかったわ。」


「どうかなさいましたか?」


「圧倒されたのよ❗」


「このぐらいは普通ですよ?」


「普通じゃないから❗」


そんな会話をしつつ、レナとアミルは歩き出した。


アミルがレナを連れて向かった先は、アミルの家族が集まっているリビングであった。


コンコン❗


アミルは扉を叩いてから開ける。部屋にはアミルの家族が集まっていた。レナとアミルは、部屋に入るとアミルの父親が話しかけてきた。


「お帰り、アミル。」


「ただいま帰りました、お父様。」


一礼をし答えるアミル。次に話しかけてきたのはアミルの祖父であるクラウドであった。


「お帰り、アミル。そちらが前に話していた人間かな?」


「ただいま帰りました、お祖父様。そうです、私の友人です。」


アミルは祖父に答えた後、レナの方を見る。


「レナと言います。アミルさんには色々とお世話になりました。」


レナの言葉に何かを感じたのかクラウドが謝る。


「アミルが迷惑をかけたようだな、申し訳ない❗」


「お、お祖父様。人間に頭を下げるなど・・・。」


アミルの父親が言い終わる前にクラウドが制した。


「お前はこの人間の力量がわかってはおらんみたいだな?アミルから聞いていたであろう?」


「確かに聞いていますが・・・。それでも人間に頭を下げるなど・・・。」


クラウドと父親の会話を聞きながらレナはアミルに小声で言う。


(どんな風に私を説明したの?)


(私と戦い引き分けたと言ったぐらいですよ?)


(でも、貴女のお父さんは信じていないみたいね?)


(そう・・・みたいですね。)


まだ言い争っている父親とクラウドを見て溜め息をつくアミル。ここでアミルの母親が初めて口を開いた。


「あなた、いい加減にしてください。お客さんの前ですよ?もし、まだ続けると言うなら・・・わかっていますわよね?」


母親の声で振り向いたアミルの父親は汗を流し始めていた。それもそのはず、この後起きるであろうことを想像したためである。


「わ、わかった。お祖父様と言い争うのは止めるから❗」


「わかって頂けたのならいいです。」


アミルの母親はレナを見て言う。


「お見苦しいところを見せてしまいましたね?」


「いえ、気にしていませんので。」


「ありがとう。自己紹介がまだでしたね?私はアミルの母親でリーフと言います。」


リーフが自己紹介を終わると次に自己紹介をしたのはアミルの兄であった。


「アミルの兄のガウルだ、よろしく頼む。」


「儂がクラウドだ。よろしくな、レナさん。」


クラウドの自己紹介が終わり最後はアミルの父親である。


「アミルの父親のブレラだ。」


まだ、レナの実力を信じていないブレラは素っ気ない自己紹介をしたがリーフの圧力がかかる。


「あなた、それだけですか?」


「他に何を言えと?」


リーフは笑顔であるが眼は笑っていなかった。


「あ・な・た?」


「よ、よろしく頼む。これでいいか?」


「はい、大変良くできました。」


ブレラは尻に敷かれているようである。


「自己紹介も終わったので、改めてお祖父様にお聞きしたいことがあります。」


アミルがそう言うとクラウドが言う。


「聞きたいこととはなんだ?」


「レナさん、お願いします。」


アミルはレナの方を見て言った。


「『弦十郎』、この名に覚えはありませんか?」


クラウドはレナの言葉に驚愕した。


「弦十郎だと?何処でその名を知った?場合によってはアミルの友人だろうと・・・。」


クラウドが言い終わる前にレナが言う。


「弦十郎は、私の祖父です。」


「なに?お主の祖父だと?嘘をつくな❗」


「嘘ではないのですが・・・。どうしたら信じてもらえますか?」


レナが弦十郎の孫であることを信じないクラウド。この流れを待っていたかのようにブレラが言う。


「話がよくわかりませんが、もし弦十郎と言う人間がお祖父様しか知らない術を使えるのでは?」


「そうじゃ、あやつが編み出した術を使えるはずじゃ❗」


「『結城流抜刀術』のことですか?」


「術の名前など知らん。だが、術を見ればすぐにわかる。」


「わかりました、それで信じて頂けるならお見せします❗」


「では、ガウルが相手をします。」


ブレラは息子のガウルを指名した。これにはアミルが異議を唱えた。


「お兄様が相手をするより私の方がいいのでは?」


「それは出来ん。アミルでは手を抜くかも知れんからな。」


ブレラはアミルに言うが、クラウドが割ってはいる。


「儂自身が相手をする。弦十郎の術を使えるなら術を知っている儂にしか相手は出来ん。」


「それで構いません。元魔王の実力を私も知りたいので❗」


レナの言葉を聞いたクラウドは驚く。


「そこまで知っているのか?」


「えぇ、祖父から聞きましたから。」


「いつ聞いたんじゃ?」


「二ヶ月ほど前ですね。なぜか祖父もこの世界に来てしまったので。」


「こっちにいるのか?」


「はい。今はラガス帝国で騎士団の訓練を見てもらってます。」


「そうか。じゃが、まだ信じたわけではない❗」


「えぇ、わかっています。いつ戦えばいいですか?」


レナは試合の日をクラウドに聞いた。


「明日でよかろう。今日は我が家でゆっくりすればいい。」


「わかりました、ありがとうございます。」


レナの返事を聞きリーフがメイドに指示を出した。


「部屋の準備をお願いね?」


「かしこまりました。」


メイドは一礼をして去っていく。リーフは、アミルを見て言う。


「アミル、貴女がレナさんを部屋に案内しなさい。」


「わかりました、お母様。」


部屋の準備が終わったとメイドが報告に来た。それを聞いたアミルはレナに言う。


「部屋の準備が出来たみたいですから案内しますね。」


「ありがとう、アミル。それでは失礼します。」


レナは一礼をしアミルに続いて歩き出す。


部屋に向かう最中、アミルはレナに謝る。


「申し訳ありません、まさかこの様なことになるとは・・・。」


「気にしなくていいわよ?こうなることは判っていたから。」


「ですが・・・。」


「それに元とはいえ、魔王の実力を見れるんたがら私としてはありがたいわ❗」


「レナさんは相変わらすですね、安心しました❗」


「誉め言葉として受け取っておくわ。」


レナとアミルは笑いながら部屋に向かうのだった。


そして翌日・・・。


レナは朝食を部屋で食べ、アミルが迎えに来るのを待っていた。


朝食を食べ終わり少し待っていると扉が開いた。


「おはようございます、レナさん。準備は出来てますか?」


「もちろんよ、早く戦いたくてウズウズしてるわよ❗」


「そのようですね。では、案内します❗」


レナはアミルの後をついていく。案内された場所は家の中庭だった。


すでにアミルの家族が集まっており、いつでも始めれる状態だった。それを見たレナも臨戦態勢に入る。


「私が審判を務めます。ルールは、相手を気絶もしくは戦闘不能にするまでとします。ですが、殺してはいけません。わかりましたか?」


リーフが審判を務めるようでルールの説明をした。


「わかりました。」


「それでいい。」


「では、始めてください❗」


リーフの合図でレナとクラウドの戦いが始まった・・・。

次回は、二十五日六時の更新予定です。

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