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城での日常、そして・・・

早いもので五十話になりました。まだまだ頑張りますのでよろしくお願いします。


ブクマ、評価などしていただけると励みになります。

武器庫でレナ達が眼にしたのは異様な雰囲気がした二振りの剣だった。その剣は、ショートソードより長いがロングソードよりは短い。一応、鞘に納められているが何故か惹き付けられる。


「ローゼさん、あの剣の出所はわかりますか?」


「わかりません。私もここに来るのは数えるほどしかないものですから。」


「やっぱり、あの剣が気になる?」


「レナさんもですか?」


「そうね、嫌な感じはしないけど・・・、何故か気になるのよね?」


「レナちゃんもアミルさんも気にしすぎじゃない?」


「ローゼさん、あの剣を頂いてもいいですか?」


「構いませんよ?ここに置いてあるだけよりアミルさんに使って頂いた方がいいと思いますし。」


「ありがとうございます❗」


この双剣が、アミルにとって最強の武器(あいぼう)になるばすなのだが・・・。



レナ達が目を覚ましてから一週間が過ぎた。


サラの行う内政は、大きな混乱もなく進められていた。街の人々への説明は、ローゼの演説とサラの言葉によりなんとか説得し理解を得た。その後、すぐに畑を持つ人達を集め農地改革を伝授し実践してもらうことになった。


「以上の事をしていただければ今までより収穫量は増えます❗」


サラは、農家を営む人達に説明をした。だが、当然信じられない者は居る。その一人がサラに食って掛かる。


「そんなことで収穫量が増えるわけがない❗」


「そもそも、そんなやり方聞いたことがない❗」


「街を救ってくれた英雄だからって聞けないこともある❗」


など、色々と言ってくる。しかし、サラも反論する。


「確かに実績が無いから信じてもらえないのもわかります。ですが、今は実績を作るだけの時間が無いんです。もし、この方法で収穫量が増えなければ私の命を差し出します❗」


「「❗❗」」


サラの最後の言葉に一同が驚く。たかが収穫量が増える増えないで命を差し出す必要があるのかと・・・。


「じゃぁ、畑の半分をサラの方法で残りの半分を今まで通りにやればいいんじゃない?」


部屋の一番後ろからレナが言う。


「そうすれば結果は簡単に判るわよ?」


先程まで文句を言っていた人達が黙る。レナのやり方なら結果はすぐにわかる。何より少しは収穫量が上がるからである。


「そうですね、レナ様の言うようにそのやり方で試してみましょう。」


一番年配の人がレナの案を採用したため他の人達も賛同し始めた。最終的に全員がレナのやり方でやることに決まった。


農家の人達への説明、説得が終わり昼食になる。


「レナちゃん、さっきはありがとう❗」


「別にいいよ?私にはあれぐらいしか思い付かなかったしね。」


「それでも助かったよ❗そう言えばアミルさんは義勇軍の訓練をしていたんだよね?」


「えぇ、そうですよ。」


「どうかな?」


「鍛えればなんとかなるとは思いますが・・・。私とレナさんが居る間となると少し無理がありますね。」


アミルの答えにサラは顔を歪める。


「そう言えばレナさんが義勇軍の訓練をまかせられる人がいると言っていましたがどうなりました?」


アミルがレナに話を振る。


「手紙を出してから一週間になるからそろそろ来るはずなんだけどね?こればっかりは相手も仕事してるからわかんないかな?」


「では、その方が来るまでは私達で対応するしかないみたいですね?」


「ごめんね、アミル。帰るのが遅くなって?」


謝るレナに首を振り答えるアミル。


「いえ、気にしないでください。まだ、時間には余裕がありますから。」


「そう言ってくれると助かるわ。ありがとう❗」


こうして昼食時の話し合いは終わり三人は午後の仕事に取り掛かる。サラは、ローゼと共に城を訪ねてくる人達の対応を謁見の間で行い、レナとアミルは義勇軍の訓練を城の中庭で行った。


それから数日後の朝、朝食を食べ終わり午前中の仕事を始めようとしていたとき城の門番をしている義勇軍の一人が走ってレナ達に駆け寄ってきた。


「申し訳ありません、レナ様。急ぎ城の門まで来ていただけないでしょうか?」


「どうしたの?何か問題でも起きた?」


「問題といいますか・・・。老人がレナ様に会わせろと言ってきているのですが・・・。」


「老人?」


老人に心当たりがないレナは首を傾げた。


「一応行った方がいいんじゃない、レナちゃん?」


「そうですね、何が起こるかわかりませんから。」


「そうね、わかったわ。知らせてくれてありがとう❗」


「いえ、こちらこそお手を煩わせて申し訳ありません❗」


「私とサラさんもご一緒しますから。」


「二人共、ありがとう❗」


こうして、レナ達は城の門に行くことになった。


レナ達が門の近くまで来ると門番と言い争っている声が聞こえてきた。


「だから、あんたみたいな人をレナ様に会わせるわけには行かないんだよ❗」


「しかしのぉ、実際に手紙を貰ったからここまで来たのに会えないのはおかしくないか?」


「それも嘘かも知れないじゃないか?」


「はぁ、最近の若いもんは礼儀がなってないのぉ?どれ、礼儀をわからせてやるかな?」


レナは、門番と老人の会話を聞きなぜか不思議な感じがした。


(何故かしら?どこかで聞いたような声がするんだけど・・・。まさかこの世界にいるわけないわよね?)


レナは、気のせいと思い込み門番と老人に近づいていく。その瞬間、老人が門番に向かって動いた。老人は、一瞬で剣を抜き門番の首に当たる寸前で止めていたのである。


「えっ?今のは?」


レナは、そういうとすぐに駆け出した。その後をサラとアミルが追う。


老人は駆けてくるレナを見つけ声を出した。


「久し振りじゃな。元気にしておったか、レナ?」


「おじいちゃん?」


「何じゃ、儂の顔を忘れたのか?薄情じゃのぉ。」


「おじいちゃんの顔忘れるわけないじゃない❗でも、なんでおじいちゃんがこの世界に居るの?」


「レナが呼んだから来たんじゃが?」


「えっ?私、おじいちゃんを呼んだ覚えないんだけど?」


「何を言っておる。手紙を寄越したではないか?」


そう言うと手紙を手でヒラヒラさせ見せた。


「手紙?なっ、なんで手紙がおじいちゃんに届いてるの?」


「そんなもん儂にわかるわけなかろう?」


「確かにそうだけど・・・。」


「レナさん、こちらのご老人は誰なのですか?」


アミルがレナに尋ねた。


「えっと、紹介するわね。私のおじいちゃんで名前は・・・。」


レナが紹介する前にレナの祖父が答えた。


「名は『結城弦十郎(ゆうきげんじゅうろう)』じゃ❗」


「私の祖父よ❗」


「レナちゃんのおじいちゃん?嘘でしょ?」


サラが驚きの声をあげる。


「おや、その気配はもしかして『神城サラ』ちゃんか?」


「はい❗そうです。お久し振りです❗」


「久し振りじゃな。元気にしておったか?」


「はい❗」


「さて、レナ。詳しい話を聞かせてもらえんかな?」


「わかったよ、おじいちゃん。とりあえず城に行こ?」


「案内してもらえるかのぉ。」


こうして、何故ここに弦十郎が来たのか解らないまま城に入っていくのだった・・・。


内政部分はそのうち詳しく書こうと思っています。


次回は、二十日六時の更新予定です。

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