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内政と街の散策

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翌日からサラは忙しく動き回った。まだ傷が癒えていないため身体を動かして動くのではなく、頭の中で動き回ったのである。


「今日からここがサラさんに使っていただく部屋です。」


サラは、ローゼに言われついていくとこの部屋に案内され言われた。


「えっ?私の部屋?」


「はい。これから手伝っていただくのに、あの部屋では申し訳ないと思いましてこの部屋を用意しました。」


「別に気にしなくていいのに・・・。」


そんなことを言うサラを無視してローゼは、部屋の扉を開ける。そしてサラとローゼは、部屋に入る。部屋にはすでに義勇軍から引き抜いた人達が待っていた。


「お待たせしました。」


「もぅ、みんな来てたんだね?」


「当たり前です❗今日からサラ様に色々と教えて頂くのに遅れたら申し訳ないですから❗」


代表して五十代に見える男がサラに言う。


「様付けはしなくていいよ?皆より私の方が年下なんだから❗」


「そう言う訳にはいきません❗サラ様はこの国を救っていただいた英雄の一人なのですから❗そんな方を呼び捨てになど出来るはずありません❗」


男に力説され、サラが溜め息をつきながら言った。


「わかったよ。好きに呼んで?それじゃぁ、早速仕事を始めるよ?」


「「はい❗」」


義勇軍から引き抜いた人数は全部で五人。年齢は二十代から五十代と幅広く分かれている。サラの選考基準は、まず読み書きができ簡単な計算が出来ることである。そのため、この街で商売をしているが後継ぎではない次男以下の者が必然的に選ばれた。


まず、最初に行ったことは街の人々の平均収入の調査である。これは、国に納める税金を決めるために必要であるため早急にすることであった。そのため、五人で調べてもらうことにした。


五人で調べたため思いの外早く終わり昼前には平均収入がわかった。サラは、平均収入を元に税金を決め昼食時にローゼに伝えた。


「ローゼちゃん、国に納めてもらう税金が決まったから伝えるね。収入の三割を納めてもらうことにしたよ。」


「高くないですか?」


「高いかもしれないね?でも、払えない人には軽減できるようにもするし収入が多い人には少し余分に払ってもらうつもりだよ?そのためにはローゼちゃんの力が必要だね。」


「わかりました。やらせていただきます❗」


「ありがとう❗じゃぁ、明日の朝にお願いするね?」


「はい❗」


ローゼは、自分の成すべき事をサラに言われる前に理解し返事をした。


午後からはサラによる講義の時間である。講義の内容は、新たな農地改革や作物の作り方、国の財政管理、城で働くための雇用方法など多岐に渡った。これらをまとめて講義する理由は五人の得意分野を探すためである。それぞれの得意分野を見つけるのに一週間ぐらいの時間が必要と思っていたサラ。だが、思いの外早く決めることになる。



場所は変わりレナとアミルの居る部屋。二人は未だ療養中である。ローゼに完治するまで運動を控えるように言われていたため大人しくしていた。ただし、午前中だけである。


「アミル、散歩に行かない?」


「ローゼさんに言われたことを忘れてませんか?」


「そうなんだけど・・・。」


「という私も飽きてきました。なので、お供します❗」


「じゃぁ、早速街に行こう❗」


「はい❗」


こうしてレナとアミルは街に向かった。後でサラとローゼに怒られるとも知らずに・・・。


街に着いたレナとアミルは、レナの要望で冒険者ギルドに向かった。この街での依頼を下見するためである。サラから義勇軍の訓練を任されたレナとアミルは、城での訓練の他に実戦も経験させるべきだと話し合っていた。そのための下見である。


ギルドに着いた二人は早速依頼の掲示板を見た。


「やっぱり何処の街のギルドも似たようなものね。」


「そうなのですか?私はこのような場所に来ることはないので。」


「そうね、大体わかったから散歩の続きでもしようか?」


「はい❗」


レナとアミルはギルドを出て街の散策を再開した。次に向かったのはアミルの要望で武器屋と鍛冶屋である。アミルの持っている双剣が刃こぼれをし買い換えるか研ぐかを値段で決めるためである。まず、冒険者ギルドから近かった鍛冶屋に向かう。


「ここまで刃こぼれしたら買った方が安上がりだぞ❗」


レナとアミルは、鍛冶屋の主人に双剣を見せたらこのように言われた。


「そうですか、長年使ってきたので愛着があるので直せるならと思っていたのですが・・・。仕方ありませんね。」


「悪いな❗さすがの俺もこれは直せねぇ。」


「わかりました、ありがとうございます。」


寂しそうな声で答えるアミル。それもそのはず、アミルの家に伝わる家宝である。それをここまで使い潰してしまったのでアミルは気落ちしていた。そして、二人はそのまま武器屋に向かった。


武器屋に着くと早速品定めを始めたアミル。しかし、納得いくものが見つからず早々に武器屋を後にした。


「アミル、そんなに落ち込まないで?」


「わかってはいるのですが・・・。」


「ローゼに相談してみる?案外、城の武器庫にあるかもよ?」


「そう・・・ですね、聞いてみます。」


こうして、城に戻るため歩き出した。


城の前まできたレナとアミルは、待ち構える人物を見つけた。待っていたのはサラとローゼであった。


「あれほど安静にしてくださいと言ったのになぜ出掛けるのですか?」


「ズルいよ❗レナちゃんとアミルさんだけで街に行って❗私も連れててってよ❗」


案の定、レナとアミルは怒られた。


「ギルドと武器屋、鍛冶屋に行っていたのよ。」


「ギルドには義勇軍の今後の方針のために依頼の下見で、武器屋と鍛冶屋は私の双剣の為です。」


アミルは、街に出ていた理由を言うとサラとローゼは言い返せなくなった。


「それなら仕方ありませんが・・・。今後街に行くなら声をかけてください❗」


「そうだよ、私も行きたいんだから声かけてよ?」


「サラさん、私はそのような意味で言ったのではないのですが・・・。」


「あれ?そうなの?てっきりローゼちゃんも行きたいんだと思ってたよ❗」


「確かに行きたいですけど・・・。」


レナは溜め息をつきながら言う。


「色々と一段落したら四人で行こうね?」


「さすがレナちゃん❗」


「はい❗」


サラとローゼは笑顔で返事をした。


「それで、アミルさんの武器は見つかったの?」


「それが・・・。」


「でしたら城の武器庫からお好きなのを持っていってください❗」


「いいのですか?」


「構いません❗街を救っていただいた英雄ですから❗」


「魔族の私が英雄ですか・・・。なにかおかしな感じがしますね?」


「気にしたら終わりよ?」


「そうですね。では、見せていただきます❗」


こうして、四人は武器庫に向かった。


そこで眼にしたのは異様な雰囲気を出す二振りの剣だった・・・。





内政に手を出したのは失敗だったかも・・・。至らないところもあると思いますが見守ってください。


次回は、十九日六時の更新予定です。

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