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魔族の侵攻

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翌日、魔族の侵攻が始まる。


家の屋根に登って見ている街の人が呟いた。


「なんだ、ローゼ様も大袈裟だなぁ❗魔族の侵攻だからもっと多いと思ったのにざっと見ても五十ぐらいしかいないじゃないか❗」


街の人の何気ない言葉が、瞬く間に街に広がる。


レナとサラ、アミルは、街の外に向かっているときにその話を耳にした。


「レナちゃん、街の人の噂みたいなのどう思う?」


「そうね、何となくだけど全部魔族じゃない?」


「だよね、明らかに少なすぎるもんね❗」


「えぇ、そうですね。たぶん、今まで私が捕まえてきた者達の全戦力をここに集結させたのではないでしょうか?」


「全戦力ねぇ?なら、ここで潰してしまえば今後巻き込まれることはないかな?」


レナの発言に首を横に振るサラとアミル。そして二人同時に言う。


「「それはないよ(それはないですね)❗」」


「なっ❗二人して同時に否定するの?」


「そりゃそうだよ❗だって、レナちゃんなんだもん❗ねぇ、アミルさん?」


「そうですね、レナさんですから❗魔族以外にも何かしらに巻き込まれるんじゃないですか?」


レナは、二人の言葉を聞き溜め息をついた。その時、後ろから声を掛けられた。


「皆さん・・・大丈夫・・・ですか?」


三人は、振り返り声を掛けてきた人物を確認した。

ここまで走ってきたようで息を切らせているローゼが居た。


「ローゼちゃん、どうしたの?」


「あまりにも数が少ないので皆さんの意見を聞きたくて・・・。」


息を整え終えたローゼが三人に意見を求めた。


「たぶん、全部が魔族よ?」


「えっ?魔物はいないのですか?」


「いないと思うよ、ローゼちゃん。」


「そんなぁ。折角、義勇兵を募ったのに・・・。魔族が相手ではどうにもなりませんね。」


「ローゼさん、義勇兵は別の使い道がありますよ?」


「それは何でしょうか、アミルさん?」


「街の人々の避難や誘導です❗」


「ローゼ、この戦いは激しいものになるわ❗街の外で戦うけどどうなるかわからない。だから、街の人々を安全な場所に避難させてほしいの❗」


レナの言葉を重く受け止め頷くローゼ。


「分かりました。すぐに避難、誘導をします❗どうか、皆さんもご無事で・・・。」


ローゼは、三人に意見を言葉をかけると足早に城に戻っていった。ローゼを見送った三人は、改めて街の外に向かって歩き出した。


街の外に出た三人は、魔族と向かい合った。律儀にも三人が出てくるのを待っていたようである。


「私達が来るまで待ってくれていたみたいね?」


「そうだね、私達を相手に余裕だね?」


「私はともかく、レナさんとサラさんは確実に舐められてると思いますよ?」


アミルは、魔族を指差し言った。レナとサラは、アミルが指差す方を見て笑顔を浮かべて言った。ただし、眼は笑っていない。


「サラちゃん、誰に喧嘩売ったか後悔させてあげないとね?」


「当たり前だよ❗あんなにニヤニヤ笑ってるんだもん❗喧嘩売った相手が誰なのかを教えてあげないとね?」


「レナさん、サラさん。私の分も残してくださいね?」


「さぁ、どうかしら?サラちゃんがヤル気満々だから残らないかもよ?」


「ちょっ❗なんで、そんなこと言うの?」


「だって、二つ名が欲しいって言ってたじゃない?」


「サラさんは、二つ名が欲しいんですか?それなら仕方ありませんね。お譲りします❗」


「アミルさんまでそんなこと言うの?」


この三人には、緊張と言う言葉は皆無だった。


「さて、冗談はこれぐらいにして。そろそろ殺ろうか?」


「そうだね、さっさと終わらしてゆっくりしたいよ❗」


「そうですね、私もゆっくりしたいです❗」


「なら、終わったらまた三人で街を散策しましょ?」


レナの言葉を最後に三人は行動を開始した。

レナ達が動いたことをうけ、魔族達も動き始めた。


まず最初に戦闘に入ったのはサラであった。サラは、持ち前のスピードを生かし瞬く間に魔族を葬っていく。


「魔族にしては弱いなぁ❗」


人間にしたら魔族は強者である。どんなに弱くても魔族は強い。ただ、サラのスピードについてこれないだけである。スピードが速いだけならどうにでもなる。しかし、サラはスピードと正確無比な斬撃を繰り出すのだからたまったものではない。魔族は悲鳴すらあげれず、その命を散らしていく。


次に戦闘になったのはアミルである。


アミルは、双剣を自分の意のままに操り同族であるはずの魔族を倒していく。


「同族とはいえ、私に挑んだことを後悔させてあげます❗」


アミルは、スピードこそサラには負けるがサラより力が強い。そのため、魔族の武器を破壊しても勢いは止まらず致命傷を与えていく。簡単に言ってしまえば防御率不可の攻撃である。今回、魔族の武器は一般に出回っているものであるため防御不可なのだが・・・。例え、名剣でも折れはしないが傷はつけれるぐらいの力を持っているアミルである。そして、サラと同様に魔族は葬られていく。


最後にレナが戦闘に入る。


「雑魚は退きなさい❗私は、あの魔族だけでいいのよ❗それ以外は、サラちゃんとアミルの所に行って❗」


レナは、サラのスピードとアミルの力の両方を兼ね備えてはいるが二人には及ばない。どちらかに特化している二人に見劣りはするかもしれないが、逆にスピードと力を兼ね備えている分その実力は計り知れない。さらに、正確無比な攻撃を繰り出すのだから魔族はたまったもんではない。何処を斬ってもほぼ確実に致命傷になる。剣をどの角度で打ち込めば破壊できるか、同時に何処を斬れば致命傷になるか。それを瞬時に考え動いているのである。

そのため、魔族は力なく倒れていく。自分がいつ斬られたのかすらわからないまま・・・。


三人の問答無用な活躍により、魔族の数は半数以下になる。三人の戦い方に恐怖を覚えた魔族は我先にと逃げ始める。


その結果、残った魔族はレナ達と同じ人数の三人であった。


その三人の中には、クリスを殺した男も含まれていた。


レナは、男の前に立ちサラとアミルも残りの魔族の前に立つ。



そして、ここから一対一による死闘が始まる・・・。

今回は、少し短めです。ごめんなさい。


次回は、十三日六時の更新予定です。

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