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レナ、冒険者になる?

本編第一話です。よろしくお願いします。

王城を出たレナは、取り敢えず街に行き寝泊まり出きる宿を探していた。街には、人が溢れ活気があった。色々な屋台が並び客の争奪戦を繰り広げていた。当たり前である、時間は昼を少し回ったぐらいの時間だからだ。


(こんな美味しそうなのを、見せられたら我慢出来なくなるよぉ❗)


さすがに、屋台で金貨を出すと嫌がられると思いまずは宿を探していた。

少し歩いたら、お目当ての宿が見つかる。レナは、宿の扉を開け中に入っていく。入ってすぐ元気のいい声が聞こえた。


「いらっしゃいませ❗お泊まりですか?」


十二歳ぐらいの可愛い女の子が、レナにそう言って話しかけてきた。


「えぇ、泊まりたいんだけど大丈夫?」


「はい、お部屋は空いてますから大丈夫です。」


「なら、お願いするわ。一泊いくらになるの?」


「一泊銅貨五枚になります。朝と夜の食事付きで銅貨九枚になります。どうなさいますか?」


「ちなみに、食事だけをした場合は一食いくらになるの?」


と、レナは聞く。朝夕の食事付きで泊まるか食事をなしで泊まるかを決めるためである。


「食事だけですと、銅貨三枚です。ですので、少しはお安くなると思いますよ?それに、夕食に一品サービスさせていただきます。」


笑顔で答える女の子。レナは、彼女の笑顔に癒されここの宿に泊まることにした。


「じゃぁ、朝夕食事付きで取り敢えず十泊お願いできるかな?」


「長期は、大歓迎です❗銀貨九枚になります。」


言われてレナは、金貨を一枚取り出して彼女に渡す。


「金貨一枚をお預かりしたので、お釣りは銀貨一枚になります。」


お釣りを受けとると、袋にしまった。女の子が「お部屋に案内しますね❗」といい、歩き出していく。


「あっ、まだ名前名乗ってなかったわね。私は、レナよ。よろしくね。」


レナが自己紹介すると、慌てて女の子も自己紹介をした。


「はい。私は、フェイといいます。よろしくお願いします、レナさん❗」


自己紹介も終わり、部屋に着いたレナとフェイ。レナは、フェイから部屋の鍵を受けとる。


「ありがとうね、フェイ。ついでになんだけど、この街にギルドはあるのかな?」


「ギルドは、ある程度大きい街になら何処にでもありますよ?」


フェイが、首を傾げて言う。レナは、冷静に対応した。


「ごめんね、すごく田舎から出てきたばっかりだから。ちなみに、どんなギルドがあるの?」


「田舎なら仕方ないですね。ギルドは、冒険者ギルドと商業ギルドがあります。」


フェイの説明では、冒険者ギルドは所謂何でも屋である。薬草の採取や街での雑用、魔物討伐などがある。たまに、国の依頼で他国との戦争に駆り出されたりもするらしい。もう一つの商業ギルドは、自分で店を構える時に入るギルドである。どちらも、登録には銀貨五枚かかるそうだ。


「教えてくれてありがとうね。」


「いえ、お役にたてて良かったです。それじゃあ私は、仕事に戻ります。何か他にも分からないことがあればいつでも聞いてくださいね❗」


一礼してから仕事に戻るフェイ。レナは、フェイを見送ったあと部屋に入る。


(取り敢えず、宿は確保出来たからあとは職探しね。無難に冒険者ギルドだろうなぁ。無駄な時間を過ごすぐらいなら、今から冒険者ギルドに行って登録して受けれそうな依頼があれば受けようかな?)


そう思いすぐに行動に移るレナ。階段を降り宿を出て冒険者ギルドを目指す。レナは、冒険者ギルドまでの道を覚えるため街をくまなく見ていた。何処にどんな物が売っているかをついでに確認する。程なくして冒険者ギルドに着くレナ。中に入り受付を探す。


「冒険者ギルドへ、ようこそ❗」


受付を担当している女性に声を掛けられる。


「ご依頼ですか?」


「えっと、冒険者になりたいんですけど大丈夫ですか?」


と、答えるレナ。受付嬢は、少し驚くがすぐに冷静になり話を続ける。


「大丈夫ですよ。あまり、女性の方が冒険者になるのは珍しいもので少し驚いただけです。」


「確かにそうみたいですね?」


周りを見回すレナ。レナは、男達のイヤらしい視線が気に入らなかった。


「そうなんですよ、ムサイ男ばかりで嫌になります。話が逸れましたね、登録には銀貨五枚が必要になりますが大丈夫ですか?」


レナは、金貨一枚を出す。それを受けとりお釣りの銀貨五枚を受けとるレナ。


「では、この用紙に必要事項を書いてください。」


用紙を受けとり書いていくレナ。書いている最中でも男達の視線がある。用紙に必要事項を書き終わって提出をした。


「ギルドカードが出来上がるまで、冒険者ギルドの説明をさせていただきます。」


冒険者ギルドには、ランクが存在する。一番上がSランクで以下はAからEの順である。魔物の討伐はどのランクでも受けることは可能だが、討伐依頼を受けるにはギルドに用意された冒険者と模擬戦をし、実力を示さなければならない。冒険者ギルドは、実力主義の世界である。依頼を受けるには五回失敗すると、降格または免許停止になる。免許停止は稀で基本的には降格ですまされるらしい。それ以外には、ギルドが提携している武器、防具屋の割引などがある。


説明が終わる頃ギルドカードが出来上がった。


「あとは、ギルドカードに血を一滴垂らせば終了です。あと、術が使えるならカードに記載されますので。」


レナは、血を垂らした。カードがほのかに光、やがて消える。

名前や性別、年齢などが記載されていた。レナは、術の欄に目を向けるとこう書かれていた。


『結城流抜刀術』


(抜刀術も異世界では術扱いなんだ。)


術の欄を見た受付嬢は、首を傾げる。


「変わった名前の術ですね?聞いたことないです。」


当たり前である。異世界には存在しない術なのだから。


「私は、田舎の出なので知らないと思いますよ?」


「じゃぁ、仕方ありませんね。」


笑いながら答える受付嬢。


「これで、登録は終わりです。依頼を受けていかれますか?」


少し考えてから答えるレナ。


「討伐依頼はありますか?」


と、聞くと後ろから笑い声が聞こえてきた。一人の冒険者がレナに近づいてくる。


「嬢ちゃん、ここはお遊びで来る所じゃないぜ?討伐依頼が受けたいなら俺達のパーティに入れてやろうか?」


そう言いながら笑う男。周りも釣られて大声で笑い始める。

受付嬢は、若干顔をヒクつかせている。レナに目線で「殺っちゃってください。」と訴えている。レナは、溜め息をついて受付嬢に訪ねる。


「討伐を受けるための模擬戦をこの方にしても大丈夫ですか?」


ギルドにいる冒険者達が一斉に笑い出す。


「嬢ちゃん、本気で言ってるのか?」


「やめておけ、怪我するぜ。」


「そいつは、今までに何百と魔物を狩ってるやつだぞ?」


など、言葉が飛び交う。それを無視して受付嬢が答える。


「相手の方が了承すれば可能ですよ?どうしますか?」


と、冒険者の男に訪ねる。男は声をあらげる


「ここまで、馬鹿にされて引き下がれるか❗痛め付けてやる❗」


「痛め付ける?それは、真剣でやるんですか?」


「なに?本物でやろうというのか?いいぜ、死んでも知らねぇからな❗」


レナの挑発に乗ってしまった冒険者の男は自分の武器を見せびらかしてきた。


「そんな細い剣なんぞ一撃で折ってやるわ❗」


レナは、無視して受付嬢に言う。


「お互いの了承が得られたので模擬戦が出きる場所に案内してもらえませんか?」


「はい、わかりました。」


答えた後、歩きながらレナの耳元で囁く。


(レナさん、手加減無しでお願いします❗全力全開、問答無用でお願いします❗私も、いい加減ウザいと思っていたので。あっ、まだ名乗っていませんでしたね。私は、ティルといいます。よろしくお願いしますね、レナさん。)


訓練場に着いたら、レナと冒険者の男は中央の場所に向かう。

お互いに向き合い構える。男は、大剣を正眼に構える。レナは、刀を抜かず柄に手を置く。


そして、ティルの合図で開始される。



「それでは、始めてください❗」



こうして、レナの真剣による初めての実戦が開始された・・・。


今回はサブタイトルに話数ではなくレナの行動にしてみました。もしかしたら、サブタイトルと内容が合わないときがあるかもしれませんが許してくださいね。


次回更新日は、八日の六時に更新予定です。

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