ギルVS雪菜
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ギルと雪菜を中央に残し、各陣営とも距離を取った。ある程度離れた時、第一戦の幕があがった。
先に仕掛けたのは雪菜であった。雪菜の武器は刃渡り約五十センチのショートソード二本。所謂二刀流である。リーチは短いし、攻撃力も劣る。しかし、その分スピードが生かされる。手数で勝負をするつもりの雪菜。
対するギルは刃渡り約百センチの片手半剣を構えていた。リーチ、攻撃力、スピードともに普通に扱いやすい剣である。
雪菜の初撃をかわし、二撃目を剣で受け止めたギル。だが、その顔には若干の焦りが表れていた。
(俺の知っている勇者の動きじゃない❗俺が教えていた頃と雲泥の差だ。ここまで変わるものなのか?余程良い師匠に巡り会わなきゃこうまで育たんぞ?)
ギルは二撃目を受け止めた後、距離を取るため離れようとした。しかし、それを許さない雪菜。
距離を取ろうと離れようとしたギルに追い撃ちをかける。
「・・・。」
雪菜は何も言わず無言でギルに向け二本のショートソードを振るった。
「なにくそぉぉぉぉ❗」
ギルは叫びながらなんとか雪菜の剣を捌く。しかし、雪菜の剣捌きが徐々にだが速くなっていく。
それを体感で味わっているギルは舌打ちをした。
「チィィィ❗」
雪菜の剣を捌ききれず手や足に切り傷が増えていく。
この時、レナは思った。
「負けるわね・・・。」
声を出して言ってしまったレナは周りを見渡した。
「大丈夫ですよ、レナさん。皆さんそう思っていますから。」
ステラがレナに言った。
「そうじゃな、あやつにはあのスピードは捌ききれんのぉ。」
弦十郎がギルと雪菜の試合を分析して答えた。
「俺が居たときより強くなってる・・・。いったい何があったんだ?」
和馬は自分が居ない間に何があったのか確かめたいと思った。しかし、和馬の心を読んだレナが言う。
「探ろうとしない方がいいわよ?まだ尻尾を見せないだろうから・・・。」
「まだ?なんでだ、結城?」
「勘・・・かな?」
「そうか、勘か・・・。」
和馬はレナの勘を信じてみようと思った。
その時、ギルと雪菜の戦いに動きがあった。
ギルは雪菜の剣撃を掻い潜り最大の一撃をお見舞いしようとした。
ヒュン
ギルの斬撃は空を切った。
「どこだ?」
ギルは雪菜を見失った。辺りをキョロキョロしているとギルの目に地面に映った影を見つける。
「上か❗」
見上げたときにはすでに雪菜の剣は降り下ろされていた。
結果、ギルの剣は間に合わず目の前を剣が通りすぎた。
「俺の負けだ。」
ギルの宣言に雪菜は剣を鞘に戻し、ラピスの居る場所に戻っていった。
ギルも同じくレナ達が待つ場所に戻っていった。
「すまん、負けちまった。」
ギルはレナ達に謝った。
「仕方ないわよ、相手は勇者なんだから。それよりも私が教えていた頃より遥かに強くなってるわね?」
「あぁ、それは俺も感じた。一体何があったんだ?」
「そのうち答えが出るんじゃないかな?」
レナは意味ありげな言葉を呟いた。
そんなことを話しているうちにフィール王国側は次の勇者が歩いてきた。
「岩谷くん、誰だかわかる?」
レナは次の相手の名前を和馬に聞いた。
「元とはいえクラスメイトの名前ぐらい覚えてろよ。」
「しょうがないじゃない、自己紹介で失敗して友達いなかったし誰も話しかけてくれなかったんだから・・・。」
「そう・・・だったな。名前は小森武夫だ。」
和馬が言うとレナは振り返った。
「次は誰が行く?」
「私が行きます❗」
手を挙げたのはステラだった。
「ステラ、大丈夫?相手は雪菜って子より強いわよ?」
「勝てるかは不安です。でも、レナさんと弦十郎様が居ますし和馬さんも居ますから。」
何気に和馬にプレッシャーをかけるステラ。その言葉に和馬は答えた。
「俺が負けなければいい。最悪は引き分けでいいんだから。」
そう答えた和馬はステラを見た。和馬の言葉で緊張がほぐれた様子のステラは戦場へと向かった。
「行ってきます❗」
ステラの言葉にレナは答えた。
「無事に帰ってきてね❗」
レナの言葉に右手を挙げ答えるステラ。
この時、ステラの目には待ち構えている勇者しか目にはいっていなかった。
第二戦の幕が上がる・・・。
本当はギルVS雪菜を雪菜の瞬殺で終わらせステラVS武夫まで書く予定でした。ですが、途中で変更し今回のようになりました。ですので、次回は ステラVS武夫がメインになります。
次回は明日中には更新したいと思います。
読んで頂きありがとうございます。




