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降伏勧告

すいません、更新が遅くなりました。

レナの誕生日会から二ヶ月後、フィール王国の使者がラガス帝国を訪れた。


使者は、ラガス帝国に対し降伏をするように言ってきた。降伏するにあたってフィール王国から条件が提示された。その条件とは・・・。


一つ、ローゼ女王の退位および、役職がある者の辞職。


一つ、騎士団の解散および、戦力となりうる者(物)の解体。


一つ、ラガス帝国の国民はフィール王国の国民とする。


一つ、冒険者レナと関わりがある者の命。


この条件を聞いたとき、サラは最初の三つは理解していた。が、最後の一つは理解どころか怒りを覚えた。怒りはしたものの冷静さを失うことがなかったサラはローゼを見た。


ローゼも最後の条件で驚いていた。


(レナさんに関わった人物の命・・・。この場合、城に居る者全てが対象になります。最悪の場合、国民の命も・・・。こんな条件は飲める筈がないです。話し合う時間が欲しいですね。)


と、ローゼは考えていた。そして、ローゼは使者に聞いた。


「使者の方、出来れば考える時間が欲しいのですが?」


使者は、ニヤリと笑い答えた。


「わかりました。では、三日後にまた参ります。私は、国境の街に滞在しますので。」


使者はそう言い残し謁見の間を出ていった。


「ローゼちゃん、話し合う必要がある?」


「サラさんならわかっているはずですよね?」


「条件の最後の一つだよね?この場合、私達だけじゃなく国民全員も危ないよね?」


「はい。ですから、使者の方には一度帰ってもらい国民に聞いてみようと思います。ですから、騎士団、諜報部を使って街にこの事を伝えてください。」


「伝えるのはいいけど対策はあるの?」


ローゼは微笑んでサラに答えた。


「それを考えるのがサラさんの仕事じゃないですか?」


サラは溜め息をついた。


「やっぱりね、こうなると思ってたよ。」


「お願いしますね、サラさん。」


「わかりました、女王陛下❗」


と、嫌みを言うサラであった。



サラとローゼの話が終わり、サラはすぐに行動に出た。


まずは、街の人々に今回の件を嘘偽りなく伝えた。それに伴い、街を出る者には少なからず旅の資金を与えるといっしょに伝えた。


この話はすぐに広まり、街はピリピリしていた。


そして、約束の日・・・。


使者が謁見の間に現れた。


ただ、前回とは違いローゼとサラだけではなく騎士団長のステラ、レナ、アミル、リョーマにノルンが居た。そして、和馬の姿も謁見の間にあった。


「これはこれは、皆さんお揃いで。答えをお聞かせいただいてもよろしいですかな?」


使者が言った。ローゼが立ち上がり使者を見下ろしながら言う。


「私達、ラガス帝国は降伏しません❗これは私だけの意思ではなく、ここに住む全ての人々の意思です❗」


堂々とした態度で使者に言い放った。


「ふははは、やはり降伏しませんか。では、今ここで貴女には死んでいただきましょう❗」


と、使者が言い終わるとローゼに向かって走り出した。


だが、誰一人としてローゼを守ろうとしない。普通ならステラやレナが守りに入るはずなのだが。


使者は、不思議に思ったが歩みを止めることはしなかった。そして、ローゼの前に立ち剣を振り上げ、そして降り下ろした。


キィィィィィン


使者が降り下ろした剣はローゼに当たる前に止められた。使者の剣を止めた人物は・・・和馬だった。


「結城の言ったことが正しかったのか・・・。」


和馬は使者の剣を受け止めながら呟いた。


そう、降伏を断ればどうなるかを事前に話し合っていたのである。


当初、和馬はラピスがこのような強行手段に出るとは思っていなかった。そのため、レナ達の意見に反論していた。しかし、レナ達も譲ることはなく平行線をたどった。


そんな時、ルナがある一言を言った。その一言とは・・・。


『自分の眼で確かめ行動しなさい。』


である。そのため、もし使者がローゼを襲った場合に限り和馬が助けることになったのである。


そして、現在・・・。


レナ達の推測が正しかったことが証明され和馬がローゼを助けたのである。


「なっ?勇者様が何故?」


使者が困惑し始める。


「何故?それは貴方の行動が示しているんじゃないか?いきなり女王陛下を襲うなんてやっていいわけじゃない。ラピス女王は戦争をすると言った。なのに、貴方はその前に片をつけるつもりでいる。これは貴方の独断か?」


和馬は使者に訪ねた。使者は和馬の問いに答えることはなかった。


「答える気はないみたいだな?なら、ここで討ち果てるかフィール王国に戻り伝えるか選べ❗」


和馬は大声で叫んだ。


使者は和馬の威圧に耐えきれず謁見の間から一目散に逃げ出した。


使者が逃げたのを見た和馬は剣を鞘に戻しレナを見た。


「これでよかったんだよな、結城?」


「上出来だよ❗」


「そうか。これで俺もフィール王国の敵になったんだな・・・。」


「後悔してる?」


「いや、後悔はしていない。だけど・・・。」


和馬が言い終わる前にサラが言う。


「クラスメイトと戦うのはいや?」


「わからない、俺を見下した連中と馴れ合うつもりはない。だけど、人を殺すことが出来ない。」


和馬の言葉にレナが言う。


「それでいいんじゃない?殺す必要がないなら。」


「それでいいのか?」


「ただし、圧倒的な実力差がないと無理だよ?じゃないと手加減出来ないから・・・。」


実力差があれば殺さずにできる。だが、差がなければ全力でやるしかない。そのため、殺すことになるかもしれない。


「確かにそうだな。俺も結城の隣に立てるぐらいになりたい。」


和馬の言葉にレナは若干顔を赤らめた。


今までにこんな言葉を言われたことがなかったレナは恥ずかしくなっていた。


そして、和馬の言葉をある意味で真摯に受け止めたのは・・・。


弦十郎とルナであった。


「よし、和馬君。その言葉を現実のものにしよう❗」


「そうですね、あなた。和馬さんを鍛えまくりましょう❗」


和馬は右腕を弦十郎に捕まれ、左腕をルナに捕まれた。


「えっ?ちょっと、師匠?なんで腕を掴んでるんですか?」


「うん?今からすぐに修行するんじゃよ?」


「そうですよ。時間は無限ではないのですから。」


「そうですけど・・・。何処に行くんですか?」


和馬は弦十郎とルナが自分を見失っていました何処に連れていくのか尋ねた。


「サラちゃん、時間はどのぐらいある?」


「一ヶ月はないと思うよ?」


「わかった。では、早速魔族の領域で修行じゃ❗」


「では、飛びますね❗」


「ちょっ、まだ心の準備・・・。」


和馬と弦十郎、ルナの三人の姿が消えていった。


「岩谷君、御愁傷様・・・。」


「レナちゃん、何気に酷いよね?」


「サラちゃん、あの二人に逆らえる?」


「ごめんなさい・・・。」


全員が魔族の領域の方に目を向け、和馬が無事に帰ってくることをただ祈るのだった・・・。






次回更新は明日に出来ればいいなぁと思います。

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