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レナ、盗賊と戦う?

本編第九話です。


月間で98位、週間で42位にランクインしました。

皆さんのお陰です。ありがとうございます。これからも頑張りますのでよろしくお願いします。

少女が息を切らせレナに近寄ってくる。


「お願いします。助けてください❗」


レナは、少女の格好を確認している。


(買い物に行く格好じゃないわね。腰に片手半剣(バスタードソード)があるし、服の上に軽装とはいえ鎧も着ているわね。身なりからして冒険者ね。でも、なんで盗賊に追われているのかしら?まぁ、私には関係ない話ね。)


「私を巻き込まないでもらえるかしら?」


「えっ?助けてもらえないんですか?」


「助けるも何も貴女がなんで盗賊に追われているか知らないし、自分の尻拭いは自分でしなさいよ。冒険者なんでしょ?」


レナは、突き放すように言う。それでも、少女は食らいつく。


「私、一週間前に冒険者になったんですけど、実力もついたと思ってゴブリンを討伐しに向かったら、なぜか盗賊のアジトに着いちゃって。その後は、盗賊に見つかって今に至るんです。」


少女は、今までの経緯を話した。レナは、少女がなにか勘違いをしていると思い口に出す。


「私、冒険者になって一週間たってないわよ?」


「嘘です・・・よね?」


レナは、無言で少女に返す。


「私より歴が長いと思ってました。」


少女は、レナの纏っている雰囲気で自分より冒険者歴が長いと思って助けを求めたのだった。そして、少女が呟く。


「私達、ここで殺されるんですね?もっと色々やりたかったなぁ。」


「私達?なぜ、私まで入っているの?」


「えっ?だって私より歴が短いじゃないですか?」


「だから、私も殺されると?」


「はい。」


ここで、ようやく盗賊達が追いついてきた。


「クソガキが、ようやく追いついたぞ❗しかも、こんな所まで逃げやがって。」


盗賊の一人が叫ぶ。そうすると、レナを見てもう一人が言う。


「おっ❗女が一人増えてるじゃねぇか?ラッキーだな❗」


盗賊達はレナを舐めまわすように見ている。レナは、心の中で叫ぶ。


(気色悪いわね。私をそんな汚い目で、見ないでほしいわ❗張り倒そうかしら?でも、そうすると自分から厄介事に首を突っ込むことになるわね。さて、どうしようかな?)


レナが、考え事をしている間に盗賊の一人がレナに近づいてくる。盗賊がレナの肩に手を置こうとした瞬間・・・。


ドサッ❗


何かが落ちる音がした。レナ以外全員が音のした所を見てみると、人の腕が落ちていた。


「ギャァァァぁぁぁ❗イテェェェェェ❗」


レナに、近づいた盗賊が腕が落ちてから少し遅れて悲鳴をあげた。レナ以外なんで腕が斬られたのかわかりはしなかった。

盗賊達は、悲鳴を聞き我に返った。


「女、お前が殺りやがったな?」


「私が殺った証拠はあるの?」


「そんなもんあるか❗お前以外誰がこんなことやれるんだよ?」


「ハァ。所詮、その程度の力しかないのに粋がるからよ。私に触れようとした罰よ❗」


「やっぱり、お前がやったんじゃねぇか。女だからって容赦しねぇ。野郎共、やっちまぇぇぇぇぇ❗」


「「オォォォォォ❗」」


盗賊達は、当初の目的である少女の存在を忘れレナに襲いかかる。しかし、レナは襲いかかってくる盗賊に向かい歩き出す。

レナは、盗賊と擦れ違い様に一撃を加えていく。


ぎゃぁぁぁ❗グェェェ❗グギャァァァ❗


悲鳴をあげ次々に倒れていく盗賊達。レナは、すべての盗賊に峰打ちをし、気絶させていた。残るは、命令を出した盗賊だけである。盗賊は、腰が抜け地面に座っていた。


「あとは、貴方だけね?どうする?」


「助けてくれ❗命だけは・・・。」


レナは、途中で遮る。


「後ろに倒れてる盗賊は、生きているわよ?ただ、気絶させただけだから。貴方に選択肢をあげるわ?ここで、気絶させられるか?アジトに案内するか?どちらかを絶対に選んでね?」


微笑んで言うレナ。レナは、ふと思いだし振り返り少女に声をかける


「そこの盗賊達を縛ってくれる?」


少女は、頷いてから動き出す。


「バカが、背中を見せるなんてなぁ❗死にやがれぇぇぇぇ❗」


盗賊は、叫びながらレナに剣を振り下ろす。


「バカは貴方よ?叫びながら攻撃するなんてシロートがやることよ❗」


言い放つと、振り向き様に峰打ちを盗賊のお腹にいれる。

盗賊は、意識を失い倒れ込む。


すべての盗賊を縛りあげた後、レナは少女に後を任せて街に向かうため歩き出そうとした。しかし、少女に呼び止められる。


「待ってください❗まだ、お礼を言ってません。」


「別にいらないわよ?私に振りかかる火の粉を祓っただけだしね。」


「でも、お礼を言わせてください。助けていただきありがとうございました❗」


「気にしないで?じゃぁ、私は次の街に行くから。」


再び、歩き出そうとする。しかし、また呼び止められる。


「次の街なら私が案内します。私はその街のギルドに所属してますから。」


(一人で行きたいんだけどなぁ。諦めてくれなさそうだからしょうがないわね。)


レナは、諦めて一緒に行くことを告げる。少女は、笑顔になり喜んだ。


「盗賊の事もあるし、一緒の方がいいわね?」


「何から何まですいません。あっ、まだ自己紹介してませんでしたね。私は、クリスと言います。よろしくお願いします❗」


「私は、レナよ。フィール王国のギルドで登録をしたわ。でも、今は単なる旅人ね。クリス、よろしくね。」


「はい、レナさん❗」


こうして、レナとクリスは街に向かった。



街に着いたのは、お昼を少し過ぎたぐらいであった。二人はまず昼食を済ませた。レナが、宿を取りたいといったらクリスが宿に案内をしてくれた。宿の確保が終わり、二人はギルドに向かう。

ギルドに着いた二人は、ギルドの受付嬢に盗賊が縛られている場所とクリスが偶然見つけたアジトの情報を話した。

受付嬢の話では、たぶん明後日には盗賊の討伐依頼がでるとのことである。受付嬢に参加してくださいと言われたがレナは考えておくと答えるだけだった。


日も傾き、宿に戻ったレナは夕食を済ませ早めに寝ることにした。


翌日・・・。宿にはなぜかクリスが待ち構えていた。

クリスがレナを見つけるといきなり叫んだ。


「レナさん、私を弟子にしてください❗」


レナは、一瞬意識を失いかけた・・・。


(私って、トラブルに巻き込まれやすい体質なの?)


肩を落とすレナである・・・。



本編第九話いかがでしたでしょうか?

レナが、弟子をとるのでしょうか?


次回は十五日の六時の更新予定です。

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