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ギガンテスのスター  作者: シュウ
42/252

クエスト進行中

「じゃあ、水妖精王様、

街に帰る前に、泉の周りにえている薬草を、

少しいただいて行きます。」

「ロック先輩、自分も手伝うっす!」


多少たしょう、抜いたところで、

またぐに生えて来るのだし、

遠慮えんりょせずに、タップリと持ち帰っても良いぞえ』


「えっ?そんなに直ぐに生えて来るんですか?」


『ああ、ここには薬草の生育せいいくに必要な、

魔力をふくんだ土壌どじょうと水がタップリだからね、

抜いたところで、次の日には元の通りさね』


「そうなんですか、

それって、他の場所でも、

魔力を込めた土や水をあたえれば、薬草が育ちますかね?」


『ああ、確かに育ちはするが、

魔力を含む土はかくとして、

水の方は、小まめに与えねばならないから、

手間が掛かるぞえ』


「土はたまにで良いんですか?」


『うむ、魔力を含んだ水を2~3日置きに与えられるなら、

土の方は、半年に1回でも魔力を与えれば良いさね』


「それは、大変に貴重きちょうな情報を教えて頂きまして、

ありがとう御座ございました。」


『な~に、このぐらい妖精なら、

誰でも知ってる事さね』


「そうなんですか?

じゃあ、ウィルも知ってたの?」


「えっ!?あ、当たり前じゃないっすか!

も、勿論もちろん、知ってたっすよ、

何言ってんすかロック先輩、

この自分が、知らない訳無わけないじゃないっすか!」


((知らなかったんだ(じゃの)・・・))


「じゃ、すいませんが採取さいしゅさせて頂きます。

ウィルも手伝ってくれるか」


了解りょうかいっす!」

『うむ、好きにして良いぞえ』

水妖精王は、そうげると、

空気に溶け込む様にス~ッと消え去って行った。


「じゃあ、採取を始めるとするけど、

ウィルは、この薬草を集めてくれるかな」

ロックは、近くに生えていた

低級治療薬に使う『マアマアキキそう』を手折たおると、

ウィルに良く見える様にと、差し出した。


「ああ、それが薬草なんすか、

それなら、そこら中に一杯いっぱい生えてるっすね」


「あれ?ウィルは薬草の事にくわしいんじゃ無かったっけ?」


「そ、そおっすよ!

たまたま々、その薬草を知らなかっただけっすよ、

いや~、他の薬草なら知ってたんすけどね!」


うそつけ・・・)

「そうだったのか、

じゃあ、その薬草を10本づつたばにして、

10個ほど採取してくれるか」

ロックは、アイテムボックスから、

薬草をしばためのヒモを取り出して、

丁度良ちょうどいい長さにカットしてから、

ウィルに手渡した。


「了解っす!」

ウィルは、ヒモの束をかたかつぐと、

『マアマアキキ草』が群生ぐんせいしている方に向かって、

飛んで行った。


「さ~て、あっちはウィルにまかせて、

俺の方は中級治療薬に使う『ナカナカキキ草』や、

上級治療薬に使う『カナリキキ草』を集めるとするかな」

ロックが、ざっと見渡したところ、

『マアマアキキ草』ほどでは無いものの、

ポツリポツリと点在てんざいしている様だった。


ウィルが手伝ってくれた事もあり、

ロックは小一時間ほどで、

『マアマアキキ草』を100本、

『ナカナカキキ草』を20本、

『カナリキキ草』を20本ほど集める事が出来た。


「良し、こんなもんで十分だろ、

じゃあウィル、ヒデブの街に帰るとするか、

水妖精王様、お邪魔じゃましました!」

ロックは、聞こえるのかは分からないが、

泉に向かって挨拶あいさつをして置いた。


「了解っす!」

『うむ、ロックよ、いつでも来るが良いぞよ、

ウィルも、しっかりと見聞けんぶんを広めて来るのじゃぞ』

姿は見えないものの、泉の方から、

水妖精王からの返事が聞こえて来た。


「はい、ありがとう御座います。」

「うっす!水妖精王様、

では、失礼しゃ~っす!」


ロックとウィルは、

ふたたび、ロックが入って来る時に使った

洞窟どうくつを通って、岩山の外へと出て来た。


「そう言えば、

洞窟の入り口が開けっぱなしだったけど、

誰かに見られなかったかな?」

ロックは、今、自分たちが出て来た

洞窟の入り口を見ながら言った。


「大丈夫っすよ、ロック先輩、

この岩山全体に、水妖精王様の結界が掛かってるっすから、

ロック先輩以外には、洞窟が見えないんすよ」


「でも一応いちおう元通もとどおりにふさいで置いた方が良いよな」


「そうっすね、結界は入り口が見えないだけじゃなくて、

『何だか近づきたくない』って思わせる効果こうかもあるんすけど、

偶然ぐうぜん、見えない入り口の前でつまづいたとか、

誰かに押されて近付いた場合なんかは、そのかぎりでは無いっすから、

塞いで置いてもらった方が安全っすね」


「そうなのか、分かった。

じゃあ、元通りにして置くとするか、

軟化なんか』『変形へんけい』『硬化こうか』っと、

良し、これで良いな」

ロックは、土魔法を使って、

洞窟の入り口を、元の通りに岩の壁で塞いで置いた。


「じゃあ、行こうぜウィル」


「了解っす!」

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