表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギガンテスのスター  作者: シュウ
235/252

新天地にて・・・

ひまだ・・・」

「暇っすね・・・」

念願ねんがんの騎士となり半年ほどが経過けいかした今現在、

ロックとウィルは暇をあましていた。


冒険者パーティーの仲間であったアンジェラ・カレン・ファニーの3名は、

ロックの騎士団入りと共に冒険者を引退して、

王都にある、カレンとファニーの父親フウンダ・ガッカリーニ氏が経営をする、

K&F商会の仕事を手伝ってり、

騎士団の勤務きんむが休みの日にロックが顔を出してカレンから聞いた話では、

最近、父フウンダ氏とアンジェラの間の雰囲気ふんいきが良い感じっぽいとの事であった。

土妖精のハニタロウは相変あいかわらず、

ドボルが領主をつとめるハバラの街でスロウライフを送ってり、

ウィルの元に送られて来たハニタロウからの妖精通信によると、

魔王の卵ダンジョン攻略こうりゃくに一役買ったハニタロウの保護者的な立場のドボルは、

ロックと同じ男爵位への昇爵しょうしゃくが決まり、

り親で大領主であるホゲラムーチョ伯爵の三女サルサ嬢との婚約こんやくが、

領内にて発表されたとの事であった。


一方いっぽう、ザドス王国の男爵位だんしゃくいへと叙爵じょしゃくされ騎士団への入団をゆるされたさい

爵位を授爵じゅしゃくしたザドス国王であるイカヅチ国王陛下に、

『騎士として全身全霊を持ってつとめあげる』との宣言せんげんしたロックが、

何故なぜ、こんなにひまを持てあましているかと言えば、

ロックが入団を許された第六騎士団の勤務形態きんむけいたいが少々特殊とくしゅであったのが、

その原因げんいんであった。


ザドス王国において、一般の勤務形態を取る第一から第五騎士団は、

午前中に王城の警備担当けいびたんとうや、要人ようじん警護担当けいごたんとうがある者以外は集団での戦闘訓練をおこない、

午後からは、同じく警備や警護担当の者以外は自由行動とされているが、

そこはエリート職である騎士団員なので、自由行動の時間には用事がある者以外の多くは、

訓練場にて仲間と共に自己研鑚じこけんさんをしたり、

仲間と森や草原などに行って魔獣を狩り、レベリングや素材を売って小遣こづかいい稼ぎなどをしていた。


それに対して、ミリアンプ・ミリボルタ両王女の直属ちょくぞくである第五騎士団は、

少数精鋭しょうすうせいえいという背景はいけいもあって王城の警備は免除めんじょされてり、

警護任務けいごにんむも王女らのみの専属せんぞくとされていたので自由行動とされる時間が多いのである、

ロックとウィルも最初の内は、他の騎士団員の様に自主訓練や魔獣狩りに参加していたのだが、

2人の能力が高過ぎたのがわざわいし、

新人騎士であるロックに、数合すうごうも打ち合えずに秒殺でノックアウトされるという、

みっとも無い姿を、他の者らに目撃もくげきされるのをきらった騎士団員からは、

時期じきに自主訓練で相手にされなくなって、

それならと参加した魔獣狩りでは、高過ぎるロックとウィルの探知たんち能力と戦闘力の所為せいで、

自分達の取り分が無くなってしまうから、

たのむから2人は参加しないでくれと泣きを入れられたので、

そちらへの参加も見合わせる結果となったのである、

元々、王都の近辺に生息せいそくする魔獣程度では2人のレベルが上がる事は無いし、

ロックのアイテムボックスの中にあるたくわえの方も、

現金を始めとして、魔獣の素材、鉱物や宝石の数々など、

贅沢ぜいたくな人生を何十回もお互いが送れる程持っているので、

付き合いでもなければ参加する必要も無いのであった。


「あ~あ、王都の見物も一通りえちまったしな・・・」

「そうっすよね、何か面白い事でも無いっすかね・・・」


「あら、あなた達、だいぶひまそうにしているみたいね」


他の騎士団員らが汗を流す訓練場の方を何となくながめていたロックとウィルが、

突然とつぜん、後ろから掛けられた声の方へと振り返ると、そこには・・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ