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ギガンテスのスター  作者: シュウ
234/252

叙爵式(じょしゃくしき)

「・・・以上の功績こうせきを持って、

各国王による認定会議にて全会一致で、我が国初の英雄認定を受けた冒険者ロックを、

われ、ザドス王国国王イカヅチ・トールハンマー・ザドスは、

がザドス王国の男爵位へと授爵じゅしゃくする。」

ザドス王国の王都に構える王城の謁見えっけんの間にて、

目の前で、臣下しんかれいを取り片膝かたひざを付いたロックの肩に、

自らが持つ宝剣の刃を乗せながら、イカヅチ国王がそう宣言せんげんをした。


「はっ!われロック・グランディアス男爵は、

この力を御陛下おんへいかため、ザドス王国の為、

そして、民を守る為に使う事を、ここに御誓おちかい申し上げます!」

大方おおかた予想通よそうどうりにロックの英雄認定はスムーズに進み、

ダンジョン攻略こうりゃくの真実をおおやけとする事をあきらめたロックは、

素直すなおみずからの叙爵式じょしゃくしきへとのぞんでいた。


「うむ、大義たいぎであるぞ、

なお、ロックの従者じゅうしゃとして共にダンジョンへとおもむいた水妖精ウィルと土妖精ハニタロウ、

そして、冒険者パーティーの仲間として後方支援こうほうしえん任務にんむつとめていた

アンジェラ、カレン、ファニーらの計5名はザドス王国 雷神らいじん勲章くんしょうさずけると共に、

金一封をあたえるものとする。」

若い頃にみずからも、身分をかくして冒険者をやっていた経験を持つイカヅチ王は、

仲間の協力の大切さを十分に理解していたので、

ロックが言いだす前に、アンジェラらにも褒美ほうびを与える事を宣言した。


「ありがとう御座ございます!国王陛下」

アンジェラらもむくわれると聞いたロックが、イカヅチ王へ礼をげる


「おう!クエストの成功は皆で分かち合うもんだからな、

同じパーティーの仲間も共にねぎらうのは当たり前だぜ、

それから、お前が冒険者を引退して、娘らの騎士団に入団するって聞いたぞ、

大人しいミーアはかくとして、ねっ返りのミールの面倒めんどうを見るのは大変だと思うが、

よろしくたのむぜ」

式の最中さいちゅうとはことなり、大分だいぶくだけた口調くちょうのイカヅチ王が、

ロックにのみ聞こえる程度の声量で、そうつぶやいて来る


「はい!こちらこそ宜しくお願い申し上げます。

本来、騎士団に入団する資格しかくを持ち得ない土魔法使いの私が、

ミリアンプ姫様とミリボルタ姫様方がひきいてられる、

精鋭揃せいえいぞろいとの呼び名も名高き第六騎士団へとひろっていただいたからには、

全身全霊ぜんしんぜんれいを持ってつとめ上げさせて頂きます!」


「お前が騎士団に入れたのは、みずからで努力どりょくんで来たからこそなんだから、

あまり、あの娘らに恩義おんぎを感じる事は無いぞ、

それに、第六騎士団が今、力を付けているのは、

お前が昔、考えた訓練くんれん方法を取り入れてからだと娘らから聞いているから、

お前の入団によって一層いっそうの底上げがされるんじゃないかと思って期待きたいしてるんだよ」


「はっ!陛下のご期待にえる様に鋭意えいい努力どりょくいたします!」

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