ダンジョンコアの使用方法
「まあ、魔王の角に関する話はそれで良いとして、
このダンジョンコアなんだが、やたらと大きいな・・・」
「そうなんですか?」
「大きい事は良い事だっす!」
「大きい方が価値が高そうだハニ!」
「ああ、前に王都の冒険者ギルドでダンジョン攻略を記念して、
展示されてたのを見た事があるんだが、
大きさは、このコアの3分の一ぐらいだったし、
こんなに強い魔力は帯びていなかったぞ?」
「多分、このコアが大きいのは、
魔王の卵が幼かったんで通常は100階層ぐらいあるダンジョンが、
20階層しか無かったからでしょうね」
「それだけコアの力を消費しなかったって事っすね」
「ダンジョン内の魔獣も少なかったハニ」
「なる程、そうかも知れないね・・・
魔力が強いのも、それが原因って事なのかい?」
「それも、あると思いますけど、
魔王の卵が割れた時に、そこから湧き出た濃い魔素の霧みたいなもんが、
ダンジョンコアに吸い込まれたら色味が増したんですよ」
「濃縮魔素100パーセントっす!」
「100パーセント上質魔素だハニ!」
「成長途中とはいえ、魔王の『闇の魔素』を取り込んだってんなら、
この魔力の強さも納得出来るってなもんだね」
「そう言えば、ダンジョンコアって何に使えるんですか?」
「魔石とかみたいに魔力の抽出が出来るんっすかね?」
「黒魔法に使う『闇の魔素』の魔力じゃ使いどころが限られそうだハニ」
「何でも街を守る魔獣避け結界とかに使うらしいよ、
私が見たっていう、その3分の一の大きさのダンジョンコアも、
王都の結界に使うって言ってたからねぇ、
その大きさのコアでも50年は持つって話しだから、
ロック達が持って来たコアなら単純計算でも150年以上は持つんじゃないかね?」
「へ~、そうなんですか、
もし、手に入れて来た俺らが貰えるなら、
ハバラの街の領主をしているドボルさんにあげたら喜ぶかな?」
「そりゃ良い考えっすね!」
「きっと喜ぶハニ!」
「そりゃ貰えればドボルは大喜びするだろうけど、
それだけ大きなコアだからねぇ・・・
多分、国で強制的に買い取りとかになると思うよ」
「ああ~、それは確かに有り得そうな話ですね・・・」
「自分らのモットーは、『長い物には巻かれまくれろ』っす!」
「ハバラの街の周辺には碌な魔獣が出ないハニから、
僕達が土魔法で造った防護壁でも十分だハニ!」
「さて・・・大体のところの話は分かったから、
夜も遅い事だし今日は、このぐらいまでにしといて、
後の事は明日、村長さんも交えて話す事としようか」
「そうですね、流石に俺達も疲れたんで休みたいですね」
「自分は小腹が空いたんで夜食が食べたいっすね」
「僕は水を浴びてスッキリしたいハニ」




