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ギガンテスのスター  作者: シュウ
224/252

帰還(きかん)

ホワタ村の異変を感じ取ったロック、ウィル、ハニタロウの3名は、

あわてる余り、その手にダンジョンコアや、魔王のつのを持ったまま、

村へと向かい走り出した。



「むっ、これはいかん!

この村が目に入ったのか、

こちらへと近づいて来る何かの速度が上がったぞ!」

「どうやら、その様だね、

皆、敵襲てきしゅうそなえて迎撃げいげき態勢たいせいととのえるんだよ!」


「「「「「おう!」」」」」

村長やアンジェラの号令で、

村の者達が、あらかじめ決められていたそれぞれ々の持ち場へと走った。



一方、ホワタ村へと向かっているロック達も、

村人たちの、そのあわただしい動きを感じ取っていた。

「何か村の皆の動きを見ると、

魔獣なんかをむかえ撃つ準備をしている様に見えるんだが、

俺の気配けはい察知さっちには何も引っ掛からないんだよな、

ウィル達は何か感じるか?」


「自分は感じないっすね」

「僕も感じないハニ」


「すると、何処いずこからか、

これから、村に何らかの敵が現れるといった情報が、

もたらされたのかもしれないな、

よし!俺達も敵が現れる前に村に着くよう急ぐとしよう!」


了解りょうかいっす!」

「分かったハニ!」


村へと急いでけ付けたロック達は、

保安ほあんために夜間は閉じられている、村に入る門を開けてもらおうと、

防護壁の上に居る者へ声を掛ける為に立ち止まった。



「むっ、気配が村の手前で止まった様だな」


「ああ、もしそれが、こちらの様子をうかがう為だとしたら、

敵は、それなりの知性を持っていると言う事だね」


「しかし、防護壁の上からじゃ篝火かがりびの光が届かなくて、

夜目やめかない私ではハッキリとは見えないのだが、

それ程、大きな敵では無いんじゃないのか?」


「ああ、確かに大きさは大した事が無いが3体ほど居るね、

でも問題は、ここまで近付いたんで分かったんだが、

その3体共が、強力な『やみ魔素まそ』を、

その身にまとってるって事だね」


「何、『闇の魔素』だと!?

すると、あの大きさで、強力な『闇の魔素』の魔力を持つというならば、

やはり敵は上位の魔族という事なのか・・・」


「ああ、魔獣だとしたら魔力量にじょうじて体も巨大なはずだからね、

そう考えた方が良いだろうね」


「くそ~、私の息子たちが誰も、

この村に居ない時に魔族の襲撃しゅうげきを受けるとはツイて無いな、

ロック達が戻って来るか、後続の冒険者たちが来るまで、

何とか今居る、このメンバーで持ちこたえるしか無いか・・・」


「そうだね、さいわいな事に、

この村まで歩いて来たところを見ると、飛行する能力は無い様だから、

この頑丈がんじょうな防護壁を利用して戦いを引きばすしか無いだろうね」


ホワタ村をグルリとかこった防護壁の上で、

悲壮ひそうな表情を浮かべたロックの父親で村長のマックと、

アンジェラが防衛線の覚悟かくごを固めた時、

壁の外側から声が掛けられた。


「あの~、俺ロックなんだけど、

誰か村の門を開けてくれないかな~」


「ロックだって?」

「ロックだと?」

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