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ギガンテスのスター  作者: シュウ
220/252

闇の魔素

「皆さん、しばしのお待ちを・・・」

魔族のチョウナーンは、ロック達にそう告げると、

祭壇さいだんの上に乗った魔王の卵をはさみ込む様にして、

みずからの両掌りょうてのひらかざした。


「あれで、魔王の卵を動かせるか調べてるのかな?」

多分たぶん、そうっすね」

「でも、卵に向かって『チョウナーンは使える男』って何度もつぶやいてるハニ」


睡眠学習的すいみんがくしゅうてき効果こうかが得られるとか考えてるのかな?」

「外国語とかの学習法で、あんなのがあるっすよね」

「効果のほどさだかでは無いハニ」


「ふぅ・・・こんなもんで大丈夫かな?

皆さん、お待たせいたしました。

どうやら魔王様の御卵おたまごを動かしても大丈夫そうなので、

私は魔族の島へと戻ろうと思います。」


「さっき、ダンジョンコアから卵に吸い込まれた黒いかすみが、

魔王の力のみなもとなんですか?」


「はい、元々は皆さんが魔法を使う時に消費する魔素まそと同じものなんですけど、

魔王様は、その中でも黒魔法や暗黒魔導で消費される『やみの魔素』を、

濃縮のうしゅくする能力に特化とっかされてられるのですよ」


「すると、さっきの黒い霞が濃縮された『闇の魔素』って訳なんですね」

「あの霞が、そんなにすごいものとは思わなかったっす。」

「『闇の魔素』を感じ取れるのは、黒魔法使いか、暗黒魔導士だけハニ」


「はい、私の様な普通の魔族が、

あの濃度まで『闇の魔素』を凝縮ぎょうしゅくするには300年は掛かるでしょうな」


「お~、伊達だてに魔王って呼ばれているわけじゃ無いんだな」

「成人した魔王は、水・火・風・土の妖精王様方が力を合わせても、

封印ふういんするのが、やっとだって聞いた事があるっすね」

「実際には、妖精王様同士で馬が合わない方々が居るから協力するのは無理ハニ」


「それでは皆さん、私は、この辺で失礼させていただきますね、

いろいろ々と御協力ごきょうりょくを頂きまして、ありがとう御座いました。」

チョウナーンが、何も無い空間に、

魔族の島へと通ずる謎通路なぞつうろつなげながら、

ロック達に、そう言った。


「ええ、チョウナーンさん、

こちらこそダンジョンコアを頂きまして、ありがとう御座いました。

魔族の島へ帰ったら『魔王四天王まおうしてんのう』の連中に、

あまり人に迷惑めいわくを掛ける様な事はするなと注意して置いて下さいね。」


「はい、すえの弟たちには厳重げんじゅうに注意をして置きます。」


「『魔王四天王』って、弟の四つ子なのかよ!?」

「そんじゃ、チョウナーンさん達が派遣はけんされたのだって自業自得じごうじとくっすよね、

自分は、同情どうじょうしてそんしたっす。」

まったく持って監督かんとく不行届ふゆきとどきだハニ」

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