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ギガンテスのスター  作者: シュウ
217/252

一子相伝(いっしそうでん)

「そんじゃ開けるぞ」


了解りょうかいっす!」

「さっさと終わらせるハニ」


ロックは、ウィルとハニタロウからの返事を受けると、

いよいよ最終階層さいしゅうかいそうと思われる地下20階の部屋の扉を開いた。


「部屋の造りは同じだが、

奥に他の階層への扉がある代わりに、何か祭壇さいだんっぽいもんがあるな」

「やっぱり部屋の中央にはぬしが居るっすね」

「あの、祭壇の一番上に乗ってるのは、

多分たぶん、ダンジョンコアと魔王の卵だハニ」


「グワハハハハッ!良く来たな「あっ、貴方あなたはチョウナーンさんですよね? 

弟さん達から大体だいたい事情じじょうはお聞きしてますんで、小芝居こしばいは結構ですよ、

ちなみに俺はダンジョンの攻略こうりゃくに来た冒険者のロックで、

こいつらは仲間のウィルとハニタロウです。」

あっ、そうなんですか? いや~それは助かりました。

何しろ、私は兄弟の中でも最弱なものですから、

もし本当に戦闘にでもなったら、

どうしようかと内心ヒヤヒヤ物でしたよ、ハハハ・・・」


「そうなんですか? 上の階層にいらした御兄弟より体が大きいから、

俺としたら、チョウナーンさんが一番強そうに見えますけどね」

「自分も同感どうかんっす!」

「見た感じ3メートル近くは身長がありそうだハニ!」


「ハハハ、確かに体の大きさでは私が兄弟の中で一番大きいですが、

私達が今回、この仕事に選ばれましたのには、ちゃんとした理由がありまして、

それは、我々兄弟が、我がキョウダーイ家に代々伝わってります

一子相伝いっしそうでんの暗殺拳『ニコニコ・キョウダーイ拳』の使い手だからなんですよ、

しかし、私は兄弟の中で一番武術の素質がありませんでして、

兄弟の中では最弱というわけです。」


「暗殺拳にあるまじきネーミングですね・・・ってか、

兄弟全員が使えるのに一子相伝ってのは、おかしくないですか?」

「中華料理屋みたいな名前の暗殺拳っすね」

「四子相伝かハニ?」


「そう言われれば、そうですね・・・分かりました!

では、八子相伝の暗殺拳と言いえましょう!」


「まだあと4人も兄弟が居るんかい!」

「ハチナーンちゃんは、まだ子供じゃないんっすかね?」

「長寿命で子供が少ない魔族には珍しいハニ」


「ええ、ヨンナーンの下に兄弟でも見分けが付かないほど、

そっくりな外見をしました四つ子がりまして、

合計8人兄弟ですね」


「へ~、兄弟でも見分けが付かないってのはすごいですね」

「学校の先生とか大変そうっすね」

「母親だけは分かるパターンっぽいハニ」


「はい、弟らは皆元気で赤ん坊の頃からバラバラに動くものですから、

四つ子だって判明したのも、つい最近なんですよ」


「それはウソだ!」


「弟たちの戦いは凄いですよ、

一人を犠牲ぎせいにして『それは残像ざんぞうだ!』が出来ますから」


「それ全然、残像じゃ無いだろ!

一人ヤラれちゃってるじゃん!」


「その日の『残像係』はクジ引きで決めてる様です。」


「ホントに残像が出せる努力をしろ!」

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