表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギガンテスのスター  作者: シュウ
214/252

苦痛耐性

「それでは、皆さんが先の階層へと御出発されましたら、

私は魔族の島へと戻りますので、これにて失礼をばいたします。」


「そう言えば、ヨンナーンさんたちって、

どうやって魔族の島と行き来してるんですか?」

「翼で飛ぶんじゃないんっすか?」

「魔導具だと思うハニ」


「はい、ハニタロウさんがおっしゃる様に、

我々魔族は離れた場所へと転移する魔導具を使用していますね」


「そんな便利な魔導具があるんだ

全然、聞いた事が無かったな」

「そうっすね」

「リスクがあるから魔族しか使えないハニ」


「はい、私共わたくしどもが使っている魔導具は黒魔法への適性が必要な上、

転移する際に強烈な痛みをともないますので、

魔族の様な頑丈がんじょうな肉体と精神力が無いと、気がれてしまうのですよ」


こわっ! よく、そんな物を使う気になりますね、

便利さと引きえるにはリスクが高過ぎますよ」

「同感っす!」

「魔族は苦痛くつうえるのもカッコイイと評価ひょうかされるハニ」


「はい、最初は非常に耐えがたいものがありますが、

次第しだいに、それが快感かいかんへと変わって行くんですよ」


変態へんたいだ! オマワリさん、ここに変態がいますよ!」

「理解したくは無いっすね」

「魔族には良く居るタイプだハニ」


「それでは皆さん、他の階層のぬしたちによろしくお伝え下さいね」


「え、ええ、それでは失礼します。」

「しゃ~っす!」

「もう会う事は無いと思うけど、ご機嫌きげんようだハニ!」

ロックは、他の階層の主に『宜しく伝えてくれ』というヨンナーンが、

ニヤリと笑ったのが気に掛かったものの、

そのまま別れを告げて、下層へと向かう扉を開けてくぐった。



地下6階層以降もロック達は、

ゆる~い魔獣や、魔獣っぽいものを倒しながら進んで、

次の主が居ると言う地下10階層の豪華ごうかな造りの扉へと辿たどり着いた。

「そんじゃ、扉を開けるぞ」

「了解っす!」

「分かったハニ!」


ロックが、った彫刻ちょうこくほどこされたドアノブをひねって、

カチャッ!とドアを開いて皆と部屋の中へと入ると、

やはり、部屋の中央にヨンナーンと良く似た雰囲気ふんいきを持った

魔族が待ちかまえていた。


「グワッハハハハッ! 

良く来たな勇気ある者た「あっ、上の階でヨンナーンさんから事情は聞いて来たんで、

変な小芝居は必要ありませんよ」あっ、そうなんですか、

いや~、それはどうも助かりました。

ヨンナーンのヤツから、この本の通りにしゃべれば上手く行くと聞いていたんですが、

どうも、今一つ納得なっとくが行って無かったんで良かったです。」

魔族はヨンナーンが持っていた物と同じハウツー本を持ちながら、

ロックらに、そうげた。


「その本を当てにしなくて正解ですね」

「その本の通りに会話を進めるとあらそごとになるっす」

「魔族の島へ戻ったら禁書扱きんしょあつかいにするのを、おすすめするハニ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ