出発
「そんじゃドボルさん、暫くの間ハニタロウに手伝いをお願いするんで、
ご迷惑をお掛けします。」
「しゃ~っす!」
「行って来るハニ!」
ハバラの街での一夜が明け、
ドボルの領主館へとハニタロウを迎えに訪れた
ロックとウィルを、ドボルが見送りに出てくれていた。
「おう!こっちの事は心配しないで行って来いよ、
お前らの能力なら心配はいらないとは思うが、
一応は気を付けるんだぜ」
「はい、ありがとう御座います。」
「あざ~っす!」
「分かったハニ」
3人が連れ立って、街の出入り口の門まで歩いて行くと、
ロック達のゴーレム馬車の横で話し込んでいる、
アンジェラ達と、『闇ネコ鍋シスターズ』の面々が見えて来た。
「皆さん、お早う御座います。
態々、俺達の見送りに来てくれたんですか?」
「おはざ~っす!」
「お早うハニ!」
「お早うニャ!ロックとウィルと・・・土妖精?
ロック達は、短い間とはいえ旅路を共にした仲間ニャ
これからの無事を願って見送りに出るぐらいは当たり前ニャ」
「そうそう、私達も、直ぐに追い付くから待っててよね」
「私達の分も、ダンジョンの敵を残して置いてよね」
「ロック達の、とんでもない実力は知ってるけど、
油断は禁物だよ」
「安全祈願」
「ええ皆さん、ありがとう御座います。
それから彼は、今回一緒にダンジョンに挑んでくれる事になった
土妖精のハニタロウです。
使える土魔法の種類の多さなんかは、俺も敵わない程のスペシャリストですね」
「あざ~っす!」
「宜しくハニ!」
「君がアンジェラ達が言ってた土妖精のハニタロウかニャ、
ウチらは『闇ネコ鍋シスターズ』っていう
一応A級の冒険者パーティーを組んでる者達だニャ
そんで、私はリーダーのミケニャーっていうニャ
宜しくニャ!」
「ロックより土魔法が使えるってマジなの?
私は、アメーショってんだヨロシク!」
「今度、その凄い土魔法を見てみたいな、
ペルシャだよ宜しくね」
「出来れば、私達でも制御出来る様なゴーレム馬を造って欲しいな、
スコッティーよ宜しくね」
「マウ」
「土魔法は、また機会があったら見せるハニ
それから、誰でも動かせるゴーレム馬は、
ドボルと今、研究中だから完成したら教えるハニ」
ダンジョン・アタックでの再会を誓い、
ミケニャーらとの、暫しの別れの挨拶を済ませたロック一行は、
いよいよ、ロックの生まれ故郷であるホワタ村へと向けて出発をした。




