伝えたかったけど…
授業に戻り、先生が歴史教えてる間、頭、別のことばっかり。スジンのこと、ずっと考えてんだ。彼女、一人でいる決意固めてるみたい。どうやって意見変えさせる? もし孤立続けたら、クラブ、始まる前から終わりだ。
俺、ジェニファーみたいに外向的じゃねえし、ソフィアみたいに愛されキャラでもねえ。昨夜、手話動画見て勉強したけど、短時間でたくさんのジェスチャー覚えるの、難しすぎ。で、一つに絞った。スジンに届く、短くて分かりやすい自己紹介。
授業と次の出会いの計画で、時間、飛ぶように過ぎる
「ほら、キャプテン。語学クラブ行かなきゃ」と、ジェニファー。気づかねえうちに近づいてきてた。
「2日以上続くと良いけど…」と、気だるく呟く。
ジェニファー、俺の後ろから元気よく押す。
「悲観すんな、それ役に立たねえ。ベストを尽くそう! まだチャンスあるぜ」と、苛立ちと元気混じりのトーン。もう慣れた。
教室のドア開けると、みんな固まる。目、丸く見開く。そこにヒマワリ先生…そして、驚くべきことに、スジンが隣に座ってる。
何!? どういうこと!?
「お、ちょうどいいタイミング。入って、入って」と、ヒマワリ先生、笑顔で誘う。
自分のクラブに招待されるの、なんとも皮肉だな…
入ると、ジェニファーが沈黙破る。
「ヒマワリ先生、鍵なしでどうやって入ったんですか?」
いい質問…けど、ホント大事なのはスジンの存在だよな、って、静かな仲間に注目。
「簡単だよ」と、先生。「先生全員、マスターキー持ってるから。」
胸に手をやるけど、見る前に、柔らかくて繊細な手が俺の目を覆う。ソフィアの反射行動だな。すぐ離すと、ヒマワリ先生、目立つ鍵見せる。どこに持ってたんだ?
またスジンを見る。
心臓、ドキドキ。この瞬間だ。
深呼吸。昨夜勉強したこと、練習したこと…今しかない。
一歩前へ。軽くお辞儀して、手、ちょっと震えながら、名前と挨拶の手サインする。
これが自己紹介、「君とコミュニケーションしたい」って気持ち。同じ言葉じゃなくても。
時間ない中、チュートリアルで必死に覚えた…でも、やってみる価値あった。
スジン、困惑した顔で俺を見る。分からなかった? ミスった?
ヒマワリ先生、気づいて、咳払い。「なかなか完璧なジェスチャーだね。学ぶの早いよ。でも…スジン、理解してねえかも。彼女、韓国手話しか知らない」と、指上げて、雑学みたいに。
ジェニファー、俺の派手な失敗、笑いものに。ソフィア、全然分からねえ…正直、そうで良かったかも。
恥ずかしいったらありゃしない。投資した時間、全て無駄?
すると、スジン、立ち上がる。
じっと俺を見る。優しくて、ほぼ気づかねえくらいの視線で、数秒、目が合う。
この下手くそなコミュニケーション試み…何か意味あった?




