レン先生にはファンがいて、私は人質なんです
長い夜、全部準備して、次の作戦整えた後、3時間しか寝てねえ体力で志銘館に向かう。簡単じゃねえって分かってたし、夜更かしも覚悟の上。ま、重要な試験前じゃねえから、まだマシ。肩すくめて、欠伸しながら、スマホチェック。ソフィアとジェニファーのグループチャットの元気な挨拶に加えて、ジェニファーが見つけた先生の情報。写真ある。めっちゃ若くて美人な女の人、新卒で教師やってる。1-Bの奴ら、ちょっと羨ましいって認めざるを得ねえ。名前はヒマワリ、それだけ。
「登録書類に名字ねえの?」と、首傾げて歩きながら。「知っても、まあ、別に役立たねえか。」
いつもより早く志銘館着く。先生に会えるかなって期待。警備員に学生証見せて、クラブの準備って言ったら通してくれる。建物入る直前、外で車止まる。数メートル離れて、チラ見。
「ビンゴ!」と、ニヤッと小さく笑う。
ヒマワリが車降りる。でも、一人じゃねえ。連れ見て、口ポカン。レン先生!? しかも…笑ってる!? あの人、そんな顔できんの? なんか、ヤバい予感。隠れなきゃ。近くの茂みにしゃがむ、息止める。二人、建物入るけど、レン先生、急にピタッと止まる。なんか感じたみたい。俺、もっと縮こまって、心臓バクバク。やべえ。けど、ヒマワリが肩ポンと触って、先生の考え事ぶった切る。
「どうしたの、レン?」と、純粋に気にする目で。
レン先生、柔らかい笑顔返す。「いや、大丈夫。やらなきゃいけねえこと考えてただけ。後で職員室でな。」
丁寧に別れて、別々の道。二人、どんな関係かイマイチ分かんねえけど、こんなチャンス逃せねえ。茂みから飛び出して、予定より速くダッシュ。
「ヒマワリ先生!」と、思ったよりデカい声で叫ぶ。
彼女、ビックリしてパチパチ目瞬く。「あ、うちのクラスの子じゃないよね?」
顔カッと熱くなる。首の後ろ掻く。「あ、すみませんでした、自己紹介まだっす。1-Aの高橋ミツキっす。」
話続ける前に、ヒマワリ、俺の肩ガシッと掴む。目キラキラ、めっちゃテンション高い。「じゃあ、レンの生徒!? 先生としてどんな感じ? 何教えてんの!?」レン先生の質問、ドドドって次から次、息つく暇ねえ。
「教えて! 全部教えて!」と、軽く揺さぶる。
フラフラっとなる。顔、めっちゃ近くて、すげえ濃い香水の匂い。今まで嗅いだことねえくらい。頭、質問と状況でパニック。「先生、世界がグルグルっす…」と、かろうじて呟く。
ヒマワリ、ピタッと止まる。手で口押さえる。「あ、ごめん! ちょっと興奮しすぎちゃった、えへへ。」と、遊び心で頭コツンって叩いて、舌ペロッと出す。
髪かき上げて、なんとか落ち着く。ハッキリした質問持ってきたのに、ヒマワリ先生にレン先生についての質問爆撃くらってるとか。深呼吸して、目標思い出す。集中しなきゃ。




