クラブの新しい目標。
ソフィアに思ってることを言うしかねえ。首の後ろを掻きながら、頭にあることをぶちまける。
《ソフィア、お前の場合、特別だと思う。》と、彼女の目を見ながら始める。《お父さん、たぶん、他の生徒と違って…》ソフィア、ちょっと困惑した顔、眉をギュッと寄せる。《お前なら調子に乗ったりしないって思ったから、カードを取り上げる必要ないって考えたんじゃねえかな。》
ソフィア、ほんのちょっと頷いて、肩をストンと落とす。ホッとしたみたい。短い髪が額にちょっとかかる。しばらくして、ちょっと迷いながらも落ち着いた声でつぶやく。
《そうかもしれない。違っても、励ましてくれてありがと、ミスス。》
マジな笑顔をくれる。あの「ミスス」って呼び方、まだ認めてねえけど、つい笑っちまう。あいつの温かさに、なんか元気出て、緊張がちょっと和らぐ。
リクルートの可能性高い二人、ラン・ヤンとスジンを出すことにする。背筋伸ばして、咳払いして、腕組んで、ソフィアとジェニファーを見て、意見を聞く準備。
ソフィア、問題なく頷くけど、ジェニファー、ラン・ヤンの名前でムッとする。眉を寄せて、腕をギュッと組む。めっちゃ不機嫌。
「マジでラン・ヤンをクラブに考えるわけ?」と、手をブンブン振って文句。「絶対ノー! 交渉の余地なし!」
あの最悪な出会いの後じゃ、そりゃそうなる。ため息ついて、額を擦って、言葉を慎重に選ぶ。
「分かるよ、ラン・ヤンとのことでイラッとするの。でも、この子、スジン、聾病で口もきけねえんだ。」
ジェニファー、パンッと手を合わせて、目がキラキラ、めっちゃテンション上がる。
「それならクラブにピッタリじゃん!」と、身を乗り出して。「ソフィアの事情、誰かに喋るの、めっちゃ難しいよね!」
俺、顔に手持ってく。話がややこしくなってきた。
「いや…問題は、彼女とコミュニケーション取るのが難しいってこと。」と、また首の後ろを掻く。
ジェニファー、首傾げて、怪訝な顔。
「なんで? プロの通訳じゃねえの?」と、眉をピクッと上げて。
首筋がカッと熱くなる。逃げ道ねえ。深呼吸して、ちょっと恥ずかしくて本当のこと言う。
「プロなんて言ってねえよ…でも、俺、手話できねえんだ…」
来た。スローモーションで、ジェニファーのサメみたいなニヤニヤが見える。爆笑。膝をバンバン叩く。
「マジ!?」と、息切れしながら。「コミュニケーションの達人!? ハハハ!」
ソフィア、わけ分かんなくて、俺の背中をポンと叩く。
《何で笑ってるの? 何て言った?》と、スペイン語で。
仕方ねえ。スジンのこともソフィアに話す。そしたら、ジェニファーに笑い仲間ができた。ソフィア、手で口抑えてクスクス。
「ごめん、ミツキ!」と、ソフィア、腹押さえて笑いながら。「ああ、腹痛え! ハハハ!」
俺の言語プライド、木っ端微塵。反論できねえ、だって正しいし。落ち込んでたら、二人とも俺の肩に手置く。ジェニファー、いたずらな笑顔で。
「スジン、絶対連れてくるよ。」
ソフィア、元気いっぱいで。
《絶対、方法見つけるよ。》
俺、ニッコリして立ち上がる。新しいエネルギー感じる。
「よし!」と、拳をグッと上げて。「目標決まった! スジンを連れてくるぞ!」




