FILE:14 体育祭の練習中に
9月に入ってすぐは気温が30℃超えることがたまにあったが、下旬になってからは季節も本格的に秋になり気温も28℃前後になってきており、本校は体育祭の練習に生徒たちは、励んでいる。
一方その頃、いじめは止まらず体育祭の練習で上手く行かない生徒に対してとある同学年の3年の生徒が体育館の裏でビンタして足でお腹を蹴ったり腕まで蹴ったりしていた。
「何で、こんなに足が遅いんだ! お前は? 」
「いえ、私だって練習してますよ。でも運動は苦手ですし」
「言い訳なんかするなよ。これじゃリレーで勝てないじゃないか。お前のせいでな。ウチの学校はリレーが一番最後の種目であり一番獲得ポイントが高いからポイントを握る競技になるんだよ。 明日見てみても今と変わらなかったらさらにお仕置きするから覚えてろよ」
その後に上田さんが体育館の裏をランニングしていたときにあざだらけの生徒がいるのをみて僕に連絡をしてくれた。
「もしもし、餅田くん? 実はあざだらけの生徒を見つけたのだけど今すぐ来てくれないかな?場所は体育館の裏だから」
「分かった。ありがとう! 今すぐ向かいます」
僕は、電話を切り体育館の中を巡回していたので現場まで距離が近かった。そして2分程度で現場にたどり着いてみてみると、あざが酷かった。
「これは、さらに酷いな。お腹を痛そうにしてるけど、意識はあるのかな? 上田さん」
「意識はあるみたいで、小さい声で助けてとは言っていたみたいだけど少し意識が朦朧もうろうとしているみたいだね」
「お腹にもあざがありそうだけど、異性だから勝手に捲るわけにも行かないからお腹にも、あざがあるかどうかは今のところ断定できないけど今すぐ保健室に僕が抱えて運んでいくから一緒に彼女が落ちないように支えてくれないかな? 」
「分かりました! しっかり支えますので安心してください」
それから僕たちは、彼女を保健室まで運んでベットの上に乗っけたのだが放課後のため保健の先生がいないのである。
「保健の先生がいないと困りますよ。 そうだ校長先生に電話で聞いてみよう」
すると校長先生と繋がり、今の状態を僕は、分かりやすくできる限り説明する。
「校長先生それで、どうしたら良いですか? 近くに上田さんがいるので上田さんに任せてみようと思うのですが」
「この場合は、君が保健の先生の代理になりますね。 順番が本校では、保健の先生→犯罪捜査刑事の人→教師職員の順になりますので」
「ですが僕は、どうしたらいいのですか? いきなり言われても分からないのですが」
「まずお腹のあざ状態を捲って確認してください。状態によっては今すぐ救急車を呼ぶ必要もありますので」
「確認なら上田さんに任せて良いですか? 僕は男性ですので」
すると校長先生が電話越しから大きな声でこう話す。
「今は、緊急時だ。それに生徒が治療や手伝ったことがバレると保健の先生や代理人でもないのにってなってややこしくなるケースもあるから君がするんだ」
「分かりました! 確認します」
僕は、急いでお腹回りを確認する。
「あざがおへその回りに2箇所ほどあります」
「それなら取り敢えずお腹を手で軽く優しくマッサージしてあげてください。それで状態が改善されなければ念のために病院に搬送した方が良いです」
「分かりました!マッサージしてみますね」
僕は、言われた通りに軽く優しくお腹回りをマッサージしていく。
すると彼女は、少し目を覚ましてこう言った。
「ここは、保健室ですか? 」
「はい、そうです。君が体育館の裏であざだらけになって倒れていて意識が朦朧としていたので慌てて保健室に運んだのです」
「そうなんですか。ありがとうございます! でも何故私のお腹を触ってるのですか? 」
「実は保健の先生がいないので校長先生と連絡をとりながら代わりに応急処置をさせて頂いていたんです」




