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(4) ”仲間になりたそうにこちらを見ている!”

「れ、霊獣族!!?」


なんかこの驚くやつアイリスの時にもやった気がするが...


「霊獣族ってたしか少し前に絶滅したとか...」

「私たちの種族の寿命はそこの自然の豊かさによって決まるからね」


そうだ、思い出した

霊獣族は森の生き物たちのいわばリーダー的存在

霊獣族が管理する森は豊かになり

逆に森が豊かだと霊獣族も力を得る


人間が森を開拓したり

他の場所からのモンスターの影響で森の豊かさが失われたりしたことが原因で

数年前に最後の村で絶滅が確認されたとか...


「霊獣族はまだ生きてたんですか!」

「私だけがちょっと特殊でね…聞いてくれるかしら?

生まれてすぐに一族とはぐれた私は人間に拾われて

普通に人間として育ったの

15歳になって天職を授かるときにレア職のビーストテイマーを授かり、

勇者パーティーに選ばれた

以降、森から力を得ずとも、人や町から生命力を得られるようになった...

まあ、逆に森からの吸収効率はとても悪いんだけれどね

それと...私は今もどこかで私の家族たちが生きてることを信じてるわ

いつか家族に会うことが私の最後の夢よ...」

「だから受付嬢に…

で、でも、それじゃあ冒険に出れば...

セレナさんの実力ならソロでも...」

「それがそうもいかなくてね

昔、ずっと勇者パーティーにいた影響か

普通の人や町では戦えるほどの力を安定して得られないの」

「そうだったんですね...

今の俺には何もできないです...すみません...

それにしてもビーストテイマーって...」

「ふふっ 霊獣族の私にぴったりよね(笑)」


このセレナさんも俺たちと同じく訳ありだったんだな

超越種なんて本来、こうにもポンポン出会えるわけじゃない

仲良くしておいて損はないだろう

それに、さっき聞いた話の感じだと俺がもっと力をつければ

仲間として一緒に冒険できるかもしれない


―――謎のフードは超越

種を侍らせる―――


うーんすんばらしいww


「何ニヤニヤしてんのよ」

「あっ(てへっ)」

「それより、そこのお嬢ちゃん、

お名前は?」

「あ、アイリスといいます

リオネル様がつけてくれました...」

「リオネル?あーこの坊ちゃんの名前ね

そういえば聞いてなかったわね ふふっ」


おいっ!


「まあ、そんなことは置いといてあなた、猫神族よね?」


そ、そんなことっ!(ぐさっ)


「リオネル様もそう教えてくれたんですけど...

何も思い出せなくて...」

「この子、アイリスは猫神族なのにスライム一匹倒せないんですよ」

「記憶がないのと何か関係があるんじゃないかって思って...」

「それで情報を探してたのね?」

「はい...」

「......いいわ 私ならあんたたちに協力できる」

「ほんとですか!!」

「ただし条件があるわ」

「...まあそう来ますよね...」

「私たち霊獣族と猫神族は古くから仲が良かったの

私はほかの猫神族にはあったことないけど

家族を探してるうちにだいたいの目星はついてるわ

霊獣族の私と行けばおそらく協力もしてくれる」

「それで条件というのは...」

「私の家族探しを手伝って...!」

「そういわれても、何の手掛かりもないし...

そもそも俺たちの前に姿を現してくれるか...」

「坊ちゃんあんたそれで隠してるつもり?

あんたそんな数のレアスキルを持っておいて...」

「は、ははっ」

「坊ちゃんがもっと強くなってくれれば、私も外に出て戦えるようになると思うわ」

「そうなったら私を仲間に入れて頂戴」


なぬなぬ?何もせずとも向こうから

”仲間になりたそうにこちらを見ている”状態だと!?

やばい、うまくいきすぎて怖い...ニヤニヤがとまりません...ww


「それはもちろんこっちからもお願いしたいくらいですけど...

その坊ちゃんってのはちょっと...」

「ふーんじゃあ......リオ坊でいっか」

「まあ、坊ちゃんよりは...」


「そういえば、一つお願いがあるんだけど、私と主従契約を結んでくれないか?」

「主従っ!?

あの...どっちが主人ででしょうか...」

「そりゃもちろんリオ坊が主人で私が従者?眷属?まあとにかく従う方ってことよ」

「俺はかまわないけどなんでまた...」

「主従契約を結ぶと主人の力が眷属にも与えられるようになるもんでな、

さっきも言ったが霊獣族の特性上そっちの方が都合がいい」

「それに主従間では念話が使えるようになる

私は冒険者ギルドの受付だからこういう話はなかなかできないしな」

「うむ...確かに合理的だ...」

「で、どうやるんだ?」

「お互いの血と専用の魔法陣を使えばできる

生憎と私は魔法陣の類はさっぱりだから明日、奴隷商にでも行ってやってもらおう」


「あ、あの...私もリオネル様と主従契約結びたいです...!」

「今、お嬢ちゃんはこいつの奴隷ってことになってるんだよな?

奴隷も主従も大して変わらないが...

まあ、主従の方がメリットは大きいかな?

念話も使えるようになることだしな」


アイリスが嬉しそうにこっちを見てくる...

奴隷も眷属もたいして変わらんくないか?

はっ!まさか俺を殺すつもりか?

奴隷だと主人を傷つけられないが、主従関係だと...

今までは実力を隠して...

ごくり...


「アイリス嬢ちゃんはそんなことしないから安心しな?」

「ぬっ!?

なぜっっ!!」

「あんたの頭の中はお見通しよ(笑)」

「念話いらないんじゃ...」

「あら?それじゃ私が一方的にあんたの考えてること読めるだけになるわよ(笑)

それこそどっちが主人かわからないわね ふふふっ」

「笑ってる場合じゃないよお...」


これは何としても主従契約を結ばねば...!!





奴隷と主従って同じなんじゃね...?

うーん、キニシナイキニシナイ...

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