表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

村長さん

作者: 有里佳

       童話です。

      生まれた男の子の足裏に黒いアザがありました。

 昔、村長さんがいました

毎日、御馳走を食べ、高価な着物を着てたいそう立派に見えました。

けれど、村長さんは自分の贅沢には惜しみなくお金を使いましたが、

家族や村の人々にはケチで泣かせました。


 村長さんが年をとり、亡くなりました。

亡くなった村長さんの足の裏に墨字で「村長」と書いて棺桶に入れました。

あの世で何かあった時、閻魔さまに生前の身分を証明したいので書くようにと、

村長さんから言われておりました。

それから年月が流れ、村長さんの奥様も亡くなりました。


 月日がたつのは早いもので、

七年目の夏がきて、秋がきて、寒い冬がきました。

村一番貧乏な家に男の子が生まれました。

「おや、あかちゃんの足の裏に大きなあざがある」

お産婆さんも若い母親も気になりました。


 男の子一年目のお誕生日に、お産婆さんが赤ちゃん用のおもちゃと

暖かそうな綿の入ったちゃんちゃんこを持って訪問しました。

男の子の若い母親が言いました。

「足裏のあざが何か字に見えるんやわ」

お産婆さんが、どれどれと、目を見開いてよく見ると、黒いあざは少し

薄くなっていましたが「村長」という字に見えました。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ