第1話 死ぬときそれは始まって
新しく書かせていただきます。
のんびりと更新していきます。
俺の今回の人生はもう終わっていると持っている。
高校2年生になっても特になりたい夢や目標とかも持っていなくて毎日をただ惰性で過ごしている日々。
特別いじめられているとか、運動や勉強ができないわけでもない。それに仲のいい友達がいないわけでもない。ただ普通に過ごしているこの日々に楽しさを見いだせていないだけで。
かといって死ぬ勇気なんてあるわけもなく、今日もいつも通りの日々を過ごすのだとベッドから起きあがった時はそう思っていた。
だが、そんな平凡な日々は終わりを告げていくことを俺はまだ知らなくて・・・・・・
「おはよう、今日も退屈そうな顔してるなぁ夢咲廼斗さんよぉ」
俺が朝学校に向かっている途中後ろから見知った声で話しかけてきた男は、同じクラスメイトの佐々木 悠。お調子者で黒髪の中に1本だけ癖っ毛で茶色くなっているのが特徴的な男だ。そんな変な髪形しているせいか街中ではよく目立ち、いつも一緒にいる俺も時折目立ったりする。
「うるさいなぁ、悠こそ今日特別何か楽しいこととかあるのかよ」
「んなもんないけど、まだわかんないだろ?今日学校行ったらいきなりかわいい女の子から告白されるとか。そういうことあるかもしれないだろ?」
今日もこんな風にバカみたいなことを話しながら学校へと俺たちは向かっていく。
こんな風に何気ない日々を味わえることが幸せなんだってことは俺はまだわからなくて
「帰るか。今日はスーパーの割引が17:30からだから・・・・・・」
帰りのHRが終わり下校時間になると俺はさっそくカバンを手に持ち軽く駆け足で下駄箱へと向かっていく。今日は特売日でいろんなものがスーパーで安くなる日。
両親がいなくて一人暮らしで生活している俺にとってはそれはまさしく戦争みたいなものでたかが10円、20円安くなるだけと言われてしまえばそれだけだが俺にとってはその少しの差も重要で。
トラックの間高いブレーキ音が頭に響いていく。
また、さまざまな人の叫び声や悲鳴、慌ただしく動く人々を感じていく。
必死に何が起きたのか頭で理解しようとするも、頭がとても痛くさらにそれよりも強い衝撃を体全体で感じていて。
俺の体に何が起きたのか
・・・・・・トラックに轢かれたんだった
そうだ俺はいつも通りスーパーに向かっている途中信号無視をしたトラックに轢かれてしまったんだった。
この俺から何か液体が流れている感覚は俺の血で。
目を開けて確認するまでもなく理解できて。それにこの血は少し暖かく感じて、変に気持ちよさすらも覚えていく。
「お前は俺の言う通りにすればいい」
「お前にはもう無理だ」
「ここにいる意味ないんじゃない?」
「ああ、もう・・・・・・なくなったよ」
自分にとって嫌いな声。それが耳元で反響するように聞こえていく。
それに俺の周りを囲む大人たち。
今でも忘れたくないこの苦い記憶。それが何回も無限に頭の中でループされていく。
ああ、これが走馬灯なんだ・・・・・・
「俺の人生・・・・・・全然上手く行ってなかったな・・・・・・」
どんどんと頭の中で考えることすらできなくなっていく。俺はもうすぐ死ぬのだと察した。今世はもうダメだった・・・・・・もう俺は・・・・・・死ぬ・・・・・・
「お前を産んだのは・・・・・・私の唯一の失敗だった」
俺の走馬灯の中でただ一つ響く声が聞こえていく。
その瞬間俺の心臓が強く跳ねる感覚に襲われる。
俺はまだ死ぬわけにはいかない。
思い出した。俺はまだやり残したことがあることを。
それをやらなければ
まだ・・・・・・死ねない
死ぬわけにはいかないんだ
「死んでたまるかよ・・・・・・」
そう俺はつぶやいて目を閉じていく。
目が重たい。
今までこんなにも重かった時があっただろうか。夜更かしして睡眠時間が2時間くらいの時よりも重たい。
それでも俺は目を開けなければならない。
「・・・・・・ハアッ!え、俺・・・・・・何で自分の家に?」
俺が目が覚めたのは自分の部屋で。
俺は確かトラックに轢かれたはず。それならこんな場所にいるわけがない。
それとも轢かれたのは夢だった?でもあんなリアルな夢なんて見たことがなかった。
そんな考えをしていると、ふと自分の首元に違和感を覚える首元へと手を伸ばしていく。そうすると、カチャッと金属音が鳴るのを聞こえて。
「は、なんだこれ?首輪か?」
首元に違和感を覚え慌てて鏡の前へ立つといつも通り俺はパジャマ姿で。
ただ一つだけ違うものが。それは俺の首元に首輪がついていて。それに何かタイマーみたいなものがついていて。そこには29:15:30:42と書かれていて。そして一番最後の数字が一定間隔で減っていて。
一瞬これは時間かと思ったが時間だったら増えるはず。どちらかといえばカウントダウン、タイマーの方が適しているだろう。
「今は7:30くらい・・・・・・か、え、なんだこれ?」
今の時刻をスマホで確認すると、今まで見たことのないアプリが目に入って。
そのアプリは赤い拝啓に真ん中に砂時計のマークのアイコンをしていて、そして俺はそれをタッチしてアプリを開いていく。
WELCOME
貴方は死んでしまいました。
ただ、助かる方法があります。それは・・・・・・生き残ることです。
貴方の残りの寿命は30日しかありません。この30日の寿命というのは本来死んでしまった貴方達に私が貸した仮の命です。
そして貴方と同じように命を借りたものは31名います。
助かるためにはまずは8名に残ることが試練です。
ただ何もせず生き残るだけではいけません。貴方たちは殺し合って寿命を奪い合ってください。
寿命が0になった瞬間貴方は死にます。
参加者を殺すことでその方の残りの寿命をもらうことができ、自分自身の寿命が増えます。
そのようにして貴方たちは殺し合っていただきます。
また、普通に殺し合うのではなく貴方たちには能力を2つ授けます。それを駆使して殺し合いなんとかまずは8名に残ることを考えてください。
万が一この情報を参加者以外に教えた場合首輪が爆発します。また、首輪は自分にしか見えないので他の参加者、一般人にはわからないようになっていますのでご安心ください。
では・・・・・・良き人生を。
「・・・・・・って、なんだよこれ!」
アプリを開いた瞬間ズラズラと説明が流れ出てきて俺はいまいちこの話が信じられなかった。
ただ、説明が終わるとアプリアイコンは俺の住んでいる都市の地図、残りの参加者数、俺の能力を説明したアイコンに分かれていて。
こんな夢みたいな話信じられないが、死んだはずの俺が生きていて首輪をしていることからこれが本当なんだと今は考えることにして。それに能力も確認してそれが本当に使えたのなら信じるしかなくなる。そのため俺は一度能力のアイコンをタップして俺の能力を確認することにして。
Mアビリティ:貴方は寿命を使うことができます。
Sアビリティ:貴方は止められた時の中でも思考できます
寿命を使うことができる能力。
正直俺にはどういう意味なのか理解できなかった。そしてさらに俺はMアビリティの欄をクリックするとさらに詳しい説明が出てきて。
貴方のこの能力は寿命を使うことができます。
例えば貴方の寿命10時間を使うことで拳銃を召喚することができます。また、1時間使うことに弾を一発こめることができます。
拳銃だけでなく貴方の想像する全てにこの能力は対応します。
「拳銃・・・・・・想像する全てに対応」
試しに俺は拳銃を出してみることにして。
頭の中で拳銃を召喚することを願うと自分の右手に拳銃が現れて、その重さや冷たさの手触りに本物であると即座に俺は理解する。
俺の残りの寿命を使うことで能力を使用することはわかったが、どれくらいの寿命を使用して能力発動できるのかこの例の拳銃しかないため少しだけ俺は恐怖を感じていく。
使うものによって寿命を1週間とか使うものもあるかもしれない。そうなると一気に不利になってしまう。
だからといって今試すのも寿命を使うためリスクが大きい。なんとも使いにくい能力なのだろうか。
それに対してSアビリティというのは寿命を使わずに常に発動している能力で、基本的に無差別に使用できるものらしい。
ただ、書いてある意味が俺にとっては意味がわからなくて。Sアビリティの欄をクリックしても特に説明が出てくることはなく、止められた時の中で思考ができる。以外の情報はなくて。
俺の置かれた状況は何とか理解したはいいものの、本当に拳銃が出てきた以上信じる他なくて。
だけど俺は他の人を殺すことができるのか・・・・・・否、殺すしかない。
俺が生き残るためには・・・・・・殺すしかない。
こうして俺はこのデスゲームに巻き込まれていくことになるのであった・・・・・・
残り寿命29:15:02:11
次回は早速バトルが始まります。