プロローグ
初投稿です。2日に一度投稿します。是非読んでみてください。
今までの人生の中で「生きてる!」と感じたことは何回あるだろうか。この世界でこのような思考を巡らせる時点で自分がこの世界から逸脱した存在であることが証明できるおかしい話ではあるが。
朝のニュースでいつもの女子アナが、いつもの様に、自殺報道を行なっていた。
「また自殺かい、暗いなあ」
隣に座る友人である橘が日頃の鬱憤をニュースに八つ当たりする様に呟く。私も自殺者がよく知っている芸能人であったため、ニュースに興味を示した。自殺報道にはガイドラインがあり、報道するにあたり慎重になるべきことが沢山あるが、私はこの興味から逃げ出すことは出来なかった。そして、自殺手段である『生き甲斐の消失』の文字を目の当たりにした時、この世界に疑問を抱いた。
「なあなあ橘。『生き甲斐の消失』ってなんなん?こんなん手段じゃなくて遺書とかの内容ちゃうん?」
すると橘が一瞬、怪訝な表情を浮かべ、崩した。
「大野どうしてん、こんなん小学生で習うやろ。てゆうか今も習い続けてることやでい。どないしてんや、おもろいこと言いよってほんま」
橘の話を理解できない。小学生で習った?習い続けている?橘は頭がおかしくなったのかも知れない。今までもおかしい奴であったがいよいよ歴史を捏造するメルヘン野郎に成り下がったのであろう。
「ほれ、みてみ」
橘が携帯の画面を私に見せる。その画面には『日本国憲法第25条 生キ甲斐保持の義務』と書かれていた。
先程の疑問は解決し、理解した。ここは夢の国か、あるいは今までの現実が夢であり、どちらにせよ私がメルヘン野郎であるということが。




