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友達のいない根暗

だいぶ前、バイト先に大学生の男の子がいた。


その子は物静かで読書が好きで、体型はヒョロっとしていた。



ある日


「休みの日とか、学校終わりに友達とどこに遊びに行ってるん?」


聞いてみた



「友達は中学からいません」



変な空気になった。必要性を感じないらしい。



休みの日はずっと読書してて、TVも観ないらしく、爆笑問題も綾瀬はるかも知らなかった。


ビートたけしはギリ知ってた。



「学校帰りに1人で飯屋とかも寄れへんの?」



「一刻も早く帰りたいんで寄らないですね」



変な空気になった。



電話も3分以上は話せないらしく、3分超えた場合


「もう、話すのしんどいんで切りますね」と切られる。


仕事の話を3分でしなあかん。



けど、その子は賢い大学に通ってて、おそらく有名な会社に行くやろけど、『こんなんが有名な会社行くんか』と日本が心配になった派遣社員のオレ。





最近バイト仲間のおっちゃんと読書が好きなその子の話になった。


3分で電話切られた話をすると、おっちゃんは爆笑した。


おっちゃんもその大学生と思い出があるらしく



「オレがその子と一緒になった日、仕事中に昼メシ食べないって言うから、食べといた方がいいで。力出えへんで」


って言ったけど


「お金も無いんですよ」


と返され、学生やしなと思ったおっちゃんは


「これで何か食べておいで」


と大学生に500円渡した。



休憩から帰って来た大学生は、なぜかブックオフの袋を持っていた。


「すいません。500円で本を買いました」


おっちゃんは苦笑いしたらしい。



ちなみに袋の中はデカルトやアリストテレスみたいな難しそうな本やったらしい。



おっちゃん曰く


「なんやこいつw」ってなったわ。


「ウソでも良いから『500円でうどん食べて来ました』とか言えばいいのにね。正直に『500円で本買いました』ってアカンやんw」


僕は返事した。


おっちゃんは笑いながら


「500円返してくれへんかなw」


との事w



まぁ、友達がいない理由やね(苦笑)

社会に出て、改心して友達が出来てる事を祈る

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