異端との共闘
前回、巨体との契約をして異端者となったフレイン、そしてここから戦闘に入っていく
果たしたフレインは生きてられるのか!?
手の甲にキスをし、異端となのる巨体は 消えた
そう思ったのもつかの間、頭の中に先ほどの巨体の声が聞こえる
「今は私は貴方様の中にいます、そして今私は貴方様の心に直接話しかけています。」
この言葉で僕は理解した。
僕も今日から異端者になってしまった。
震える足に力を入れて立ち上がる。
「まず、敵がどのような力を使うのか見ましょう。」
「お友達が戦闘をなされているので相手はまだこちらに気づいていないようですね。なるべく足音を立てずに行動してください。」
すぐにでもカズの力になりたかった。僕は少し廊下をのぞいて誰もいないなら駆け出すつもりで廊下を見た。
刹那、僕の目に写ったのは明らかに異端の存在、本来動くはずのない死者が数体そのうちの骸骨1体と目が合ってしまった。
骸骨はゆっくりとした足取りでこちらに向かってきた。
その時だった、頭の中に声が聞こえた。巨体の声だ。
「なるほど…どうやらお相手はネクロマンサーのようですね。」
ネクロマンサー?今までゲームやアニメの中でしか聞いたことがなかったがいずれにせよ。死者を蘇らせて戦っている印象がある。
「ネクロマンサーの呼び出す死者達には打撃攻撃を頭に当てるのが得策です。」
そう言うと巨体は再び僕の目の前に現れた。
全くどのような原理で出たり消えたりしてるんだろう…
カズのようにこの巨体も透明人間なのだろうか?
「これをどうぞ、こいつで死者の頭を吹き飛ばしちゃってください!」
そう言うと巨体はハンマーともメイスとも言いがたい、銀の持ち手の先に銀の塊がついた全長1.2m位の鈍器を僕に差し出す。
見た目よりは重さは無いが一応金属なので重い。
僕がそれを受け取ったのを確認すると巨体は丸太のような指を唇にあて呟いた
「浄化の鉄槌」
それと共に手をかざす、かざした先が少し光ったと思うと光の中から僕の手の中にあるものと同じものが現れた。
「さて、戦闘準備は万端です!行きますよ!」
巨体はそう言い残すと、僕を置いて部屋を出た。
僕も慌てて部屋を出る。
部屋を出ると長いそして狭い廊下が続いていた。
僕が部屋を出た矢先1体の骸骨が巨体に剣を振り下ろす。
巨体は浄化の鉄槌の柄で攻撃を受け止めると骸骨の横腹に蹴りを入れた
骸骨の背骨とあばら骨は鈍い音と共に壁に吹き飛ぶ、壁にぶつかった衝撃か蹴られた衝撃かは分からないがあばら骨にヒビが入る。
その途端骸骨が足からバラバラの骨になる。
だだひとつ、頭だけは違った。
頭はバラバラになった自らの骨の中それでも尚戦おうと必死に顎をガチガチさせていた。
「ふぅ…今回は頭を壊さなかったらどうなるかお見せするために頭だけ残しました」
そう言うと巨体は骸骨の骨を1本拾い上げる。
決して細くはない骨、恐らく腕の骨か大腿骨だろうと僕は冷静に判断した。
「いいですか?見ててくだい」
巨体は頭蓋骨の口に骨を突っ込んだ。
刹那
バリバリと音を立て頭蓋骨は自らの骨だったものを噛み砕いた。
もしもこの口に足を突っ込んでしまったら…
考えただけでゾッとする…
「お分かりですか?スケルトン達は体を壊しても頭は生きてます。そして頭は壊されるまで動きます、二度の死を経験してもまた戦おうともがき続けます。」
そして巨体は鉄槌を振りかぶると一思いに振り下ろした。
その顔はどこか悲しげで、慈愛に満ちた顔だった。
ガシャン!!
骨の山を鉄槌が砕く、ガチガチという音はもう聞こえない。
「今の音で敵に気づかれたかも知れません。気を付けて下さい」
そう言い終えた途端、目の前にスケルトンが2体現れる。
1体は錆び付いた槍を持ち、もう一体はなにかの骨でできたのであろうか長い杖を持っている。
「あれは…魔法を使ってくる骸骨なのかな魔法を使われるときつくない?」
「ふふふ…そう思うでしょう?見ててください面白い光景が見れますよ」
そう巨体が言ったと思うと、杖を持ったスケルトンが魔法の詠唱に入る。
ガチガチと骨と骨がぶつかる音が聞こえる。
しかし魔法陣は出てこない。
詠唱を終えたのか、スケルトンは杖を前に突き出す。
もちろん魔法陣はないので不発である。
魔法使いのスケルトンは首を傾げ、もう1度詠唱を始める。
が、またしても魔法は不発に終わる。
どうやら体腐り声帯が無いため、声を発することができず声をトリガーとして使う魔法は使えないようだ。
いたたまれなくなり隣の槍を持ったスケルトンに視線を向ける。
待ってましたと言わんばかりに槍を持ったスケルトンは突撃を開始した。
真っ直ぐ一本道で狭い廊下後ろも壁があって横にある部屋に入るしかないようだ。
僕は先程までいた部屋に入った。
どうやら巨体は別の部屋に入ったようだ。
突撃をしたスケルトンが僕達のいた位置にたどり着いた。
と、思った矢先、走ってきた威力を殺せなかったスケルトンは壁に槍を突き刺し止まった。
槍を引き抜くと僕のいる部屋に槍を構えてジリジリと入ってくる。
遠くからでは分からなかったが槍の構え方、足使い、僕よりは戦闘になれているように見える。
僕はスケルトンだから甘くみていた。
所詮は骨の塊、頭蓋骨を叩けば終わるだろうと。
だが問題はそこでは無かった。
どのようにして頭蓋骨を叩き割るスキを作るか。
巨体と二人ならまだしも今は1人だ、スキを作り頭蓋骨を叩き割るのも1人なのだ…この状況でカズはずっと今も戦っている…カズはすごいなぁ…。
震える手で、浄化の鉄槌を強く握り敵の攻撃に身構える。
「来るなら…こいっ…!」
その時だった後ろに魔法使いのスケルトンが見えた…
そのスケルトンは巨体のいる部屋へと入って行った
シュッ!!
槍使いのスケルトンの刺突が僕の頬を掠める。
どうやらわざと外したらしい。
スケルトンはカタカタと震えている。
まるでフレインを挑発しているかのように。
傷をつけられたフレインがその挑発に乗らない理由はなかった。
浄化の鉄槌を勢い良く下から上に振り上げる。
怒りを込めた振り上げは悔しくもスケルトンの頭蓋骨を吹き飛ばすことはでかなかった。
その動作を見たあと、スケルトンもすかさずフレインの腹部をめがけて刺突を繰り出す。
早いのは骸骨のくり出す刺突か、人間の振りかざす銀の鉄槌か。
早かったのは刺突だった。
しかし、振り上げた鉄槌に振り回されるようにして一歩下がったフレインにはその刺突は届かない。
その反動を使いフレインはもう1度下から上に鉄槌を振り上げる。
遠心力も加わった鉄槌はものすごい速度で円を描いて頭蓋骨を吹き飛ばした。
手に鈍い痛みが走り僕はは勝利を確信した。
「ナイスショット!!」
魔法使いのスケルトンを倒した巨体は僕の部屋の入口の扉にもたれかかって拍手をしている。
20年くらい前に廃墟と化したビルの扉は悲しいことに巨体の重さを長くは支えることは出来ず扉としての役目を終えた。
扉はいま巨体の布団として巨体を支えている。
「あー立てない起こしてぇー」
巨体は手足をバタバタさせながらチラチラと僕の方を見てくる。
僕は頼まれたら断れない性格だ。
普通の人ならばこんなデ…違う巨体を見捨てるであろう。
バタバタしている手をつかむ…
「重っ…!!!」
思わず声を出してしまった。
ニヤニヤとした巨体がこちらを見ている。
物凄くめんどくさい絡みをされた。
これが僕の契約した異端の力なのだろうか?
僕は段々と将来が心配になり、契約を破棄しようかと思い銀の鉄槌取りに行くため巨体の手を離した。
銀の鉄槌を手に取り、振り返ると巨体は何事も無かったように全身から汗をかいて立っていた。
「この階に敵はいないようです別の階に行きましょう」
巨体は何食わぬ顔でそう言うと。階段のある位置まで歩いて行った。
どうやら、僕は茶番に付き合わされたらしい。
怒りを抑えつつ階段へと向かった
今回は戦闘シーンですね。
敵のネクロマンサーの召喚した?
スケルトン達との戦闘。
個人的な理由でスケルトンは基本的に生前の記憶を持っています