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生活モニュメント[6]

冬になりたい

作者: 袋小路 めいろ

一長一短の人生にすら

生き詰まりを感じて

無駄な金

はたいて

憂さ晴らしして

あれがやりたかった

これが好きだった

過去の話を語り出して

いつもの部屋の

いつもの位置の

布団で眠る

ゴミのように眠る



安心して暮らせるさ

心は不安定でも

社会に馴染めば

無駄な事しなければ

平和に

そしてそのうち

こんな僕でも

好きになってくれて

一緒に残りを歩いてくれる

そんな人ができる

平和だ



違うんだ

これで歩きたいんじゃない

頭下げて

アルコールの付き合いと

家での愚痴

これで歩きたいんじゃない

でも今さら何ができる

過ぎた時間

レールに乗って

歩いて行ける場所

無い情熱

上手くなってくのは

違うモノ

出来上がりは違うヒト



シンシンと降る雪

溶けて消えない雪

寒空の中心は僕

僕は冬になりたい

僕は冬になりたい

冬が終わってしまっても

誰も悲しまないから

誰も悲しまないから

冬が死んでしまっても

誰も悲しまないから

誰も悲しまないから

みんなが見てるのは

春だけだから



歩けるけど

歩きにくい毎日

人に言わせれば甘えだが

それはこれで

一生喰って生きたい人の話

僕は思った事は無い

僕は思えなかった

ゆっくりとその空間に

その空気に

染められていくのが嫌だった

それでも合わせる

合わせなくてはいけない

それが社会的何かだから



壊すのはそんな日常

そんな明日なら

壊してしまえば良い

昨日を覆すのが

無理なら

明日を未来を

一つ一つに

一日一日に

爆弾をくくりつけて

発火ボタンを押せば良い

綺麗になる



違う

そう 少し違う

自分の存在は変わらない

自分の中は

変えられても

認定されてる印象は

なかなか変えられない

でも それでも

火をつけなくては

いけない

自分の体に

自分の心に

そんな勇気を

持ち合わせてない

自分に負ける事に

恥も外聞も無い



シンシンと降る雪

溶けて消えない雪

寒空の中心は僕

僕は冬になりたい

僕は冬になりたい

冬が終わってしまっても

誰も悲しまないから

誰も悲しまないから

冬が死んでしまっても

誰も悲しまないから

誰も悲しまないから

みんなが見てるのは

春だけだから



この世にあらわれて

この世から消えていく

その時間の中で

残る存在になるか

ましてや 今

存在しているか

溶けない雪が

なくなる前に

氷の壁ごと

なくなる前に

僕は決断しなければならない

僕は夏生まれだから




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