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炎
少年は
どれだけの時間を孤独と共に過ごしてきたのだろうか
優しい その少年は
その優しさのために傷ついた
だから 少年は変わった
傷つけられる方から 傷つける方へと
優しさを激しさに変えた
少年は 今
大勢の仲間がいる
自分を捨て 優しさを捨て
手に入れた大勢の仲間の中に
少年はいる
しかし
その仲間の中にいながらも
少年は寂しそうだ
少年は大勢の中にいながらも
孤独を感じている
少年は 炎だ
高く激しく燃え続ける炎
誰が
高く激しく燃え続ける炎に
近づいていくだろうか
そんな炎には
誰も近づきはしない
誰もが遠くから見るだけだ
そして 炎は燃え続ける
ただ一人 炎は燃え続ける
少年もまた・・・
ito
小学生の頃から好きな人が
中学生になって、少しずつ変わっていった時。
彼の本質は、全然変わってないと信じて書いた作品。