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5月21日 月曜日  黒板消しとブルーマンデー1

 とりあえず受け入れる。それが、推理小説の良き読者の条件だ。













 月曜日は憂鬱だ。


 もちろん朝から憂鬱だが、今日の場合放課後に近づくにつれさらにブルーで、そんな私の状況は芳しくない。

 ブルーマンデーという表現は、ただでさえ憂鬱な月曜日を憂鬱極まりない青に染め上げる。まあハッピーマンデーは憂鬱が繰り越しになるだけだけれど。


 いやはや、先週は言い逃げされた、みたいなことになってしまった。というか完全に言い逃げだ。

 チャイムとほぼ同時に朝の教室に滑り込み、教壇に立つ教育実習生と目を合わせないよう視線を荷物に固定する。

 先週の記憶を引きずったままの、ぼんやりした頭は、回想する。



 思考能力を取り戻せないままに帰宅して、どうせならこのまま何も考えないでいたいと思っていたのに。ふとした拍子に彼の言葉をよみがえらせてしまった。


『お前のことを好きになる予定だ』

 

 ああそうですか。


『こんな馬鹿な間違いされても気が変わらないくらいには、本気だな』


 そうですかそうですか勝手に馬鹿な勘違いしてすみませんね好きにしてください私はもう寝ます。

というわけで、寝た。週末は、寝倒した。


 たまに目をあけると朝日が照っていたり暗くなっていたり、ご飯ができていたり部屋に掃除機をかけられていたりした。寝すぎて眠い、という逆説的な状態を体験しつつ、睡眠時間が長すぎると深い眠りは望めないことを、身をもって知った。

 まあ、つまりは夢見が悪かったのだ。

 起きなくてはならないと夢の中でずっと思っていて、けれども起きるとそれがなぜなのか思い出せない。すっきりしないままひたすら意識を睡魔に明け渡し続けた。「時間を無駄にする」という言葉を立派に体現した、私の週末だ。



 しかし学校に来てしまった。頑張ったな、自分。

 ここまで学校に来たくなかったのは小学校の予防接種以来だ。いや、注射はやってみると結構痛くないけれど、金曜の放課後からずっと続く私のいたたまれなさは半端じゃない。

 遅刻ぎりぎりまで教室の外で時間をつぶしたあと、戦々恐々としつつ朝のショートホームルームをやり過ごそうとした。


 やり過ごせるはずだったのに。



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