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Writhe Wizard  作者: 蟹玉
1/1

休み時間により。

夕焼け探検隊?とかいうプレステのホラゲー在りましたよね。それが元の小ネタとか入ってます。分かるかな?


まあそんなことは置いといて、結構思い付きで書いてます。


ごゆるりとお読みください。



「私は呟く」


人生の終着点というか、行き先というか、いや行き果てると言った方が意味合いは近いのかもしれないけれど、つまりそれに類する地点というのは、元々数が限られているように私は思うんだよね。


「君は疑問符を頭の上に浮かべていた」


何故かって顔をしてるね。まずは自分で考えてみてよ。ヒント、あみだくじ。


「君の顔は更に疑問に満ちた」


まったく、君は考える人にでもなったつもりかい?そんなに考え込むような話じゃないよ。実に明快でかつ単純で短準な話さ。


「君は生きる事の難しさを初めて知ったときのような顔をした」


なんて顔をしているんだ。まるで生きる事の難しさを初めて知ったときのような顔じゃないか。いやしかし、本当に簡単な話なんだよ。人生っていうのは選択の連続によって構成されているだろう?お腹が痛くなったからトイレに行くか、はたまた我慢するか。まあ今の例えはちょっとアレかもしれないけれど、良い例とは言い難いかもしれないけれど、許してくれ。私は国語のテストで零点以外取ったことがないんだよ。自慢じゃないけれど。


「君はたちまち顔を歪めた」


なんだその顔は。まったく、人を蔑むような目で見て。学校のテストというのはディティールにこだわり過ぎなんだよ。漢字の間違いぐらいでチェックを付けるなんて。あっちでは常にトップだったのにさ。それも全壱玖科目でだよ。尊敬と忌避の念をヒシヒシと感じながら生きていたさ。っと、話が逸れたね。どこまで話したかな。確か、私の例え話は蜥蜴の尻尾ばりに支離滅裂で象形文字並に意味不明だと説明したところだったね。


「君は苦い笑顔をした」


つまり、人間は限られた選択を無数に行いながら歳を経て、そしてその無数の選択で繋がったルートのゴールこそが人生の終わり、私の言うところの終着点なんだよ。人生の短さというのも、勿論ながらそのルートに比例して長くなったり短くなったりするよ。疲れた時に飲酒するか、はたまたすぐにベッドに入り寝てしまうか、この選択だって一回飲酒を選ぶだけだったらルートへの影響も極僅かだけど、それを毎日選択したらその選択分ルートへの影響も増える訳だから、つまり人生は短くなる。分かってくれたかい?私が言いたかった事は、総じて選択によって完成されているという事なのさ。


「君はため息を搗いた。そして、」



『だから何?』


―――――――――


俺の隣席に座っている奴がよく分からん事をぺちゃくちゃと喋っているが、ハッキリ言ってうるさかった。見かけだけだったら特上と言っても過言ではないのだから、わざわざその特上ランクの上っ面を中身という人間にとってはもっとも大切な部分で下げなくてもよかろうに。


「お前さっきから何を言ってるんだ」

「何って。君は私の話を聞いていたのかい?」

「人生は選択の連続だ以下略」

「なんだ聞いているじゃないか。やっぱり、なんがかんだ悪態を付いていながらもしっかり相手の話を聞いてくれている君の事が私は好きだよ」

「俺はお前が嫌いだ」



俺は今高校に居る。名を私立賀二玉高等学校、通称カニ高。偏差値67弱、校風ゆるやか、チャリ通可、生徒の自主性を重んじる為部活へ入部するかどうかは自由、まあ特筆すべき点は皆無な普通の高校だ。俺は弐年參組に所属。隣のコイツは參年壱組所属、のはずなのに現在弐年參組の俺の隣の席に我が物顔で座っている。あ、本物の(偽物なんて存在しないが)俺の隣席の子が声を掛けようとしてる。しかも、手に弁当持ってるし。


「あの」

「うるさい」

「ひぐっ」


因みにうるさいって言ったのは俺の隣に座っている上級生だぞ。あぁ、さっきの子泣きそうだぞ。つかひぐって。可愛いなおい。


「すまない。ちょっと邪魔が入ってね。」

「邪魔って」

「おや、君はさっきの横槍を邪魔だとは思わないのかい」

「思わねぇよ。どんだけお前の人生横槍に溢れてんだよ」

「何を言ってるんだ。私が横槍だと思っているものは君と会話しているときに話し掛けられるという行為のみさ」

「横槍の定義ちっちゃすぎだろ」

「何か問題があるのかい?」

「いやないけど」

「じゃあいいじゃないか」

「.......」


めんどくさっ。


キーンコーンカーンコーン


「あ、昼休みが終わってしまった」

「だな」

「私はまだ話し足りないのだけれど」

「知るか。自分のクラスに帰れ」

「うん」


そう言うやいなや、スクッと椅子から立ち上がりスタスタとさっきうるさいという言葉のみで怖がらせた子の元へ歩いてゆき「さっきはゴメン」とだけ言ってクラスから出ていった。あ、言い忘れてたけれど今昼休みだから。もうチャイム鳴ったから終わりだけど。


さっきの子が隣に戻ってきた。

「なんか、変な人だね」

「まあな。つか悪いな」

「え?」

「さっきは俺っつか、俺達?のせいで弁当食えなかったろ?だからごめん」

「あっ...、いや、いやいやいや良いんです気にしないで下さい!!」

「?弁当食えないって結構つらいだろ?」

「貴方に謝って貰えただけで、もう1時間つけっぱなしにしてた電気ストーブに触れた時ぐらい嬉しかったですから!!」


それ嬉しいのか?



とか言ってたら現国教師が教室に入ってきた。


「今日は先週やったテスト帰すからなぁー」


あぁ、そういやテスト返し今日だったっけ。クラスの奴らはげぇーだとかなんでーだとかサイアッッックだとか騒ぎ出した。


「んじゃ名前呼んだら前に取りに来ーい」


そうして、俺も呼ばれた。


「いやぁ、お前も相変わらずだな」


教師の口から呆れとも憧れともとれる言葉が漏れた。


「いえいえ」


そういって、テストを受け取る。


点数欄のところには100と書いてあった。



そういえば、これで全弐肆教科のテストが帰ってきたな。


疲れた。





机の中には24枚の100と書かれた紙が散らかっていた。


こっからどうしよう。

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