7話 真上の腹黒美少女さん
「ふう、今日もいっぱいですね」
「そんなに多く買って、お前の家は大家族なのか」
「いいえ、一人暮らしですよ。といってもまあ、たまに祖父が来てくれるのですが」
「へえ、女の子一人でねえ.....」
「何ですか?『俺と一緒に住もう』ですか?キモいですよ。4んでください」
「被害妄想が激しすぎる・・・」
もうすぐ俺の家に着く。俺の家は今歩いている歩道の先50mにある。マンションなのでどこにあるかがすぐにわかる。たぶん、御堂とはもう少し先の分かれ道で別れるんだろう。だって先には住居的なものでは俺の住んでいるマンションしかないし。
分かれ道に差し掛かったあたりで俺は御堂に別れを告げる。もう極力かかわりませんように。(あっ、これフラグだわ)
「では私こっちなので」「じゃあ俺こっちだから」
そう言って両方が同じ方向を指さしていた。
「えっ?」「は?」
驚きすぎて久しぶりに「は?」に感情乗っかってたわ。
え?そんなことあるの?
「まさか、、、俺たち同じマンション、、だったのか・・・・・?」
「え・・・・ええええええええええええええええええええええええええええ?!」
御堂が叫び声に似た声で驚きを隠さない。
そんな.......完璧美少女とおなじマンションだったなんて・・・ご都合主義は漫画の世界だけにしろよッ!
「死にたい・・・です」
「え?俺そんな嫌われてんの?」
「だって私の秘密を知っている人間とある意味同じ屋根の下でずっと過ごしてた・・・そしてこれからも過ごさなきゃなんですよ?私はそんなの耐えられません」
地獄絵図が広がっていても歩は止めない。
「はぁ・・・・・ちなみに部屋番号は何番ですか?」
「俺は576号室。そっちは?」
「676号室・・・・」
「「.......................................」」
※驚きのあまり声が出ない。
ぐふ、ぐふふふ.......とはならない。女神の生活音聞いて興奮する輩がどこにいんだよ。あ、いたわ。その名も「御堂小春ファンクラブ」。
そんなのどうでもいいや・・・・
現実から逃げるな俺ッ............!
え?上の階の、、、、、それも真上だと!?
「マシタ?ナニソレオイシインデスカ。ソンナタンゴシラナイ。キットキョウノバンゴハンデスネ。アハハハハ・・・・・・」
腹黒美少女様は相当なショックを受けていられるようです。
「御堂、なんかごめんな。たぶん俺悪くないけど」
うん、これに関しては俺は悪くない。本当に。恨むなら神様でも恨ん退け。ちなみに御堂は俺のなかでは女神であり、神には女神も含まれる。つまりセットで彼女自身も恨んでもらおうの作戦。おん?俺にメリットないじゃん。
「お、俺コンビニ寄っていくから」
「はい」
そう言って先に御堂を帰らせる。
とりあえず俺はマンション下のコンビニに寄っておく。一緒に御堂と帰ってしかも同じマンションに入るとことか見られたら誤解しか生まないのだ。
これからどうなるんだろうな・・・
唯一救いだったのは、下のファミリー〇ートで買ったファ◯チキが美味しかったことだった。