6話 腹黒美少女とお買い物
近所の近くのスーパーマーケットにて。今日の献立は何にしようかと考える。
一人ではなく、御堂とである。
この話を中浜やほかの男子にすればさぞ羨ましがれるんだろうが、俺からすればそんなことはない。
というのも、色々させられているためだ。一人一つの得割引商品を買ってくださいと言われたり、勝手におすすめの商品を俺のかごに入れられたり。
「はあ、めんどくさい」
「何がですか?」
「何だろうな。そうだな、例えるとするなら,,,御堂小春とかけて今日の献立を考えるとかける。その心はどちらもめんど・・・」
その瞬間、御堂はこちらをぎろっと睨み、俺の足を踏み、近くのコーナーにあったもやしを5こ、6こと大量に入れていく。
「とんだ仕打ちだな。あと俺のカートをもやしの大群に襲わせるのはやめてくれ。頼むから。一人じゃそんな食べれんから」
いまなおもやしは俺のカートへとゴーしてるんだけど。鬼軍曹、指揮大丈夫ですか?
「誰のせいだと・・・女の子にめんどくさいなんて言ったら遠ざけられますよ。学校ではいろいろな女子生徒とつながりがある私が言うんだから、間違いないです。あっ、貴方はもう遠ざけられていましたか。ふふ、なんだかすいません」
悪びれもなくそんな皮肉を言う御堂になにか反発する気力もうせてしまった。でもまあ彼女の言うことなんだから正しいんだろうが。
「すまないすまない、つい口が勝手に・・・」
「やけに素直なんですね。あと体の部位を理由にするのはマイナスポイントです」
「はい」
御堂とそんな会話をしながら晩飯は何にしようかと考える。今日とできれば明日の朝まで持つものがいいなあ。朝ご飯作るの面倒だし。そうだな、、無難なのはカレーとかか?カレーは全工程を少し改変したとしても結局最後には茶色固形を入れてカレーと化けてくれる。料理が苦手な俺にとってこれほど感動するものはない。
「ところで何を作るんですか」
「え?ああー無難なのはカレーとかだな。最後にはちゃんとカレーになってくれるし」
「料理が苦手そうだという私の勘は当たっていましたか...」
「そういうお前はどうなんだよ?」
「この私、完璧美少女が貴方と同じだと思いましたか」
うん、知ってた。その自信と共に晩飯も分けて欲しい。
「まあ今は腹黒美少女だがな」
「うるさいですよ?」
そう言ってまたも足を踏まれる。御堂小春ファンクラブの人間なら足を踏まれて「ありがとうございます」(※変態)というのだろうが、あいにく俺はそんな性癖を持ち合わせていないのである。
「あの野菜コーナー寄っていい?」
「ええ構いませんよ。わたしも野菜コーナーに用事があるので」
そうして様々なものを買って俺たちはスーパーを出たのだった。