表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/41

15話 思案

相談会が始まった。


「私ね、ある男の子に好意を持たれているの。同じグループの一ノ瀬(いちのせ)くん。バスケ部のエースで、しかも頭もいい。」


一ノ瀬大智(たいち)スクールカーストのトップに君臨している男子生徒である。たしか、一ノ瀬財団グループの副社長の息子...生まれつき何もかも持ち合わせていそうな人間である。


「さらにはおうちがお金持ちらしい。そしてね、先週の金曜日に彼から告白されたんだ」

「ぶっ!」


朝から俺はなんて話を聞かされているんだ...危うくゲホゲホするところだったぜ・・・

(デュフデュフのほうではないので注意)


「大丈夫?気分を害したようなら、この話はここで終わりにするけど・・・?」


綾波紫葵は繊細な気遣いができ、優しいという理由からも人気である。


「いや大丈夫だ。続けてくれ」

「うん。私はとっさにごめんなさいって言おうとしたんだけど、そしたら一ノ瀬君がとっても傷ついてしまうんじゃないかって思ってとりあえず保留にしてもらったの」

「んで、いつその返事を言うんだ?」

「それが今日なんだよ・・・・・・」

「ああ、なんか察したわ」


え?つまり一ノ瀬からの告白の返事をして彼自身が傷ついてしまうのが、綾波は許せないのか。彼女らしいといえば彼女らしい理由だな。ここはもう少し探りを入れるために尋ねてみるか。


「でも、どうして一ノ瀬を傷つけたくないんだ?一ノ瀬と付き合いたくないってことは、そういうことなんじゃないのか」

「・・・怖いんだよ、多分」

「何が?」

「今の関係性が崩れるのが。友達がいなくなっちゃうのが。最悪の場合、私が一ノ瀬君の告白を振ったことが原因でみんなから仲間外れにされて、無視されて、いじめられるかもしれないんだよぉ?」


そうして再度涙目になる綾波。


一ノ瀬はスポーツもできて、勉強もできる。お金持ちだし、おまけに顔もいい。そんな一ノ瀬を綾波が振ったことが学校中に知れ渡ったら、確かに一ノ瀬を好きだった女子は綾波を遠ざけるかもしれないな。だって、綾波サイドにつく=一ノ瀬を振ることに肯定的という印象ができる恐れがあるからだ。そんな危ない橋を渡る人間は少数派かもしれない。


女の世界って、怖え・・・


「そこで俺にクエスチョン。この事態を穏便に済ますにはどうすればいいか?ってことか」

「そういうことだよ。どうしよぉ」


どうしようかね。俺は思案するのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ