その1(テスト含む)
今回最初の投稿となります双宮優乃と申します。テストてきな要因もこめての投稿で、さわりのみてきな部分もありますが感想などもらえたらうれしいです。
いつからだっただろうか。人が夢を見る人をあざ笑うようになったのは。僕もそんな一人だった。夢が叶うはずなんてないと。そう自分に言い聞かせてるのだけど。一人の夜、涙がとまらなかった。苦しかった。生きる意味、生きてく目的。なにもわからない。誰も僕をわかってなんてくれない。それでも人前にでると、体裁を取り繕い、明るい人を演じていた。苦しかった。生きたかった。でも生きるということがわかっていなかった。闇の中、手首に滲む紅を眺めては、なぜかすごくほっとした。そんな日常の繰り返しの中で、もう心はまともであれなくなっていったんだ。そう彼女に出会うまでは。
彼女と出会ったのは、5年ほど前の夏だった。正確には春なのだが、実際話したのはこの頃が初めてだったんだ。そのころはまだお互い学生だった。第一印象は、馬鹿そうだなと、内心で馬鹿にしつつ、いつものように明るく話しかけていた。とりあえずクラスメートだし、適当にあしらっておけと思っていた。そう、僕は見下しながら眺めていた。実際彼女は、天然な部分がたくさんあったので、滑稽だなと笑いながら見てたんだ。僕はその頃音楽に夢中だった。歪んだギターの音で頭の中をいっぱいにしわけのわからない歌を全力でさけんでいた。壊れてしまいそうな心のかわりといわんばかりに。もちろん周りには知られないようにはしていたが。
そんなときふと彼女が僕が叫んでるとこに来てしまったんだ。
「君も私と同じなのかな。」
唐突に彼女から尋ねられる。
「いきなりどうしたんだい?。」
僕はわけもわからず、いつものようにおどけてみせたが、
「あぁ、もうおどけなくていいからさ。見てて笑っちゃうし。」
普段の彼女からは考えられない嘲ったような笑顔と不釣合いな鋭い視線が返ってきた。
「お互いいつもおどけてんの疲れるでしょ。教室であんたがあたしの道化に笑ってるのと同じ気分だからさ。」
「普段はわざと天然なふりをしてるんだね?。僕みたいな人がほかにもいるなんて思ってなかったからちょっと驚いたよ。それで、今日は突然どうしたんだい?。」
適当にあしらっておけばいいだろうと思っていたが、
「だからそのよそむきなキャラはもういいよ。君も私みたいに周囲を見下してる人間でしょ?。さっきの雰囲気でだいたいわかっちゃったしさ。」
しかしなんなんだこの女は、面倒にもほどがある。適当にあしらっておこうと思っていたのに、食い下がりすぎだろ。
「なに言ってんだよ椚さん。らしくないよ?。もうライブ終わったし、俺そろそろ帰るから。」
「そう。あくまでその態度で通すのね。まぁいいわ。また明日ね。」
そう言って彼女はさっさと帰っていった。
しかし椚理沙もあんなやつだったとは。正直めんくらったけど、あしらっておいたし、まぁなんとかなるだろう。
しかし次の日、自分の考えの甘さを認識させられた。翌日、教室に着くとなぜかいきなりクラスメートに囲まれた。
「秀治くん、バンドやってるってほんとなの?。なんか理沙が昨日ライブをたまたま見てみたら秀治君が叫んでたとか言ってたんだけど。」
「秀〜。水臭いじゃんか。おれらも誘ってくれたら絶対行くのによぉ。次はいつやるんだ?。」
口々に勝手なことを言い出した。
「勘弁してくれよ〜。知ってるやつの前って緊張すんだよ〜。」
とりあえず困ったふりでもしておけば大丈夫だろう。
「そっか。まぁ気が向いたらさそってくれよ。まじ困ってるっぽいしこれ以上はやめとくわ。」
そう言ってみんな席にもどっていった。しかし椚のやつこんな手を使ってくるとわ。
「おはよう秀治君。昨日はおもしろかったよ。」
「椚か、今日放課後暇か?」
「あいさつはしっかり返さないと駄目なんだよ〜。」
よそいきようの甘ったるい声を出してんじゃねぇよ。
「悪かったね。おはよう椚。んできょうの放課後なんだけど。」
「大丈夫だよ。」
「んじゃ5時に駅前の喫茶店で待ち合わせしよう。」
「強引なんだから〜。うん、わかったよ。」
昨日までなら滑稽ですますのだが、昨日の今日だ。少しカチンとくるものがあるが、まぁここは穏便にすませたい。
「んじゃまた放課後会おう。」
そう言ってさっさと話を切り上げることにした。
最後まで読んでくださったみなさん。どうもありがとうございます。ぜひぜひ感想などいtあだけるとうれしいです。