キラーマシン ポーカーフェイス
「ハァ… ハァ… ハァ…」
「ハァ… ハァ… ハァ…」
アスモデウスとベルフェゴール、両者共に息切れするくらい疲労が溜まっている。
「どうした〰️! もう… おしまいか!?」
「お前こそ! 息が… 上がっておるぞ!?」
ベルフェゴールは、勇者一行を睨みつける。
「このままお前と戦っても意味がない! だから、目的だけは、果たさせてもらうぞ!!」
ベルフェゴールの手から放たれた魔力弾が勇者一行を襲う。
「しまった!!」
アスモデウスは勇者一行のと言うより、勇者の目の前に高速移動し、ベルフェゴールの放った魔力弾から勇者を守ろうとする。
「勇者… もう一度… お前に…」
アスモデウスは、目を閉じてベルフェゴールの放った魔力弾で殺られる覚悟を決めていた。
ベルフェゴールの不意討ちとは言え、体力・魔力共に尽きかけている今のアスモデウスには魔力弾を弾く程の防御壁を張る時間もなかったからであった。
「賢者! 神官! 僧侶!!」
勇者の叫び声と共に、勇者一行の目の前には防御壁が現れ、ベルフェゴールの魔力弾を防ぐ。
「商人!」
商人は道具袋から、アイテムを取り出し天にかざす。
すると、戦士と武道家の身体が青白く光る。
「戦士! 武道家!」
戦士と武道家は、ベルフェゴールを目指して走り出す。
「魔法使い!!」
魔法使いの杖から、無数の魔力弾が前を走る戦士と武道家を追い抜いて、ベルフェゴールにあたる。
「くっ!」
ベルフェゴールは魔力弾を防ぐが、その際の爆煙で視界が一瞬、奪われ左右に分かれて攻めて来た、戦士と武道家の反撃には間に合わず防戦一方になる。
「勇者… 私は生きているのか…?」
アスモデウスは勇者に抱えられゆっくり目を開ける。
「当たり前だ… お前は俺を守ろうとしてくれた… 死なせる訳ないだろ!」
勇者はアスモデウスをゆっくりおろす。
「さぁて! これからが俺達の反撃だ!! 賢者!! 神官!! 補助呪文を頼む!! 商人!! 付加アイテムを使え!! 魔法使いは再び後方より呪文の援護!! 僧侶〰️ お前、前線に混じりたそうな顔しているな〰️ よし!! 俺に続け!!」
勇者と僧侶は戦士と武道家のいる前線に加わる。
一方キラ達は…。
「うわ〰️ん!! また、ババが来たです〰️!!」
「ニコ姉さん〰️ わかりやすいから〰️」
「違うですよ!! お姉ちゃんがポーカーフェイス過ぎなんですって!!」
「まぁ〰️ それはありますね〰️」
「…ん? …勝負は勝負だもの…」
キラ達は帰ってこない勇者を待ちながら、ババ抜きをしていた。