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とある少女のクロニクル  作者: うえりん
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第一話 アンナ①

異世界転生物の短編です。

胸糞悪い展開が続きます。あまりおすすめできません。

 特別幸せというわけではないが、とりわけ不幸というわけでもない。極々普通の女の子であり、平凡ながらも幸せな人生を送っていると、佐藤アンナは思っていた。


 学校は面倒だが、友達とのおしゃべりはそれなりに楽しいし、カッコイイ男の子と話した日なんかは、風呂場で一人鼻歌を口ずさんだりする。宿題を適当にやっつけ髪の手入れは念入りにするが、最近かけたストパーが早くも縮れて来るのが悩みの種。母親を恨む。


 とはいえ、お年玉をはたいただけあって、まだまだ綺麗なストレートヘアーだ。これならば、近いうちに素敵な男の子をゲット出来るに違いない。アンナの通う中学では現在、女子の間でストパーが大ブームであり、ストパーにあらずば女子にあらずと言っても過言ではないのだから。


 アンナは鏡の前でひとしきり長い黒髪を愛でると、スマホでメールをチェックし眠りについた。明日も普通に学校だ。普通に起きて、普通に登校して、普通に帰ってまた眠る。そういう日々が、あと何年も続く。


 そう信じていた。そして、それは間違いだったと気づく。


 途中まで普段通りに違いなかった。


 スマホのアラームで目を覚まして二度寝して、母親に起こされキッチンへと向かう。最近生意気になって来た弟にちょっかいをかけて、制服に着替えて家を出た。通学路で友達と待ち合わせをして、昨日見たドラマの俳優の話で盛り上がり、すぐに部活の先輩の話題を振られて不機嫌になる。授業を半分眠りながらやり過ごし、やっぱりうざい先輩を避けて部活をした。


 そして帰り道。友達と別れて家に向かっている途中で事故に遭った。


 その時の記憶はない。

 目が覚めると酷くぼやける視界の向こうに白い天井が見え、すぐに同じようにぼやけた顔らしきものが覗き込んで来たのだ。


「わかりますか? 自分のお名前が言えますか?」


 気味の悪い呻き声が聞こえた。


 アンナとしては、極普通に答えたつもりだった。しかし、己の喉から飛び出したのは低く濁った不快な音だったのだ。


 慌てて口を噤んだ。今聞こえた気持ちの悪い声はなんだ。まさか、自分の口から出たというのか。


 そんな馬鹿な。自分はただ、「それより、ここはどこですか?」と問いかけただけだ。あんな狂った動物みたいな鳴き声なんて、出るはずがない。


「やはり、うまく喋れないようですね」


 ふざけるな。私はまともだ「ここは病院です。今、先生とご両親を呼んできます。あなたは事故に遭ったんですよ」


 ・・・・・・事故? 事故ってなんだ。


「そう、事故です。脇見運転の車に撥ねられたんです。詳しい話は、先生が到着してからにしましょうね」


 そう言って、顔もわからない誰かは去って行った。あの人が言ったことが本当なら、多分看護師かなんかだろう。


 そういえば、薬品の臭いが鼻をつく。自分がまともに話せない理由が怪我に由来するというのは事実らしい。


 試しに声を出すが、やはり、変な音しか出ない。

 まず、上下の歯が接着剤でも塗りたくられたかのようにくっついて離れない。舌も、強張ってまともに動かない。涎が喉へと伝った。


 ならば体はどうか。


 手足は・・・・・・痛すぎて無理。首にもなにか巻き付けられているようで、自分の胸すら見て取れない。しかも、金縛りにあったかのように体が言うことを聞かないので、ほんの少し横を向くのが精いっぱいだ。もっとも、ぼやけた視界ではなにが見えてもあまり意味はなかった。


 病室に両親と弟がやって来た。顔での判別は出来ないが、声でわかった。幸い耳は正常なので、自分になにが起きたのか聞くことが出来た。


 自分は一か月も目を覚まさなかったらしいこと。自分を轢いた犯人はすぐに逮捕されたこと。弁護士を挟み、然るべき罰を与えることetc・・・・・・。


 懸命に訴え、訊ねた。


「なに? なにが言いたいの?」


 母親(だと思う)が訊ねる。


「・・・・・・ごめんなさい、わからないわ」


 多分、泣いていた。


 医者の診察を終え、その説明を聞くために、家族はどこかへ行ってしまった。看護師もアンナの体勢を変えると「次は〇〇時に来ますから」と言い残しさっさと行ってしまった。


 誰もいなくなった病室で、アンナは泣いた。父も母も医者も看護師も、肝心なことをなにも言わなかったじゃないか。


(私はどうなった⁉ これからどうなる⁉)


 目が覚めてから、恐らく二時間はたっている。にも関わらず、今なお指一本動かせない。一か月寝た切りだったとはいえ、これは異常だ。


 まさか――


 嫌な予感が脳裏をよぎる。それはとてつもない悪夢であり、限りなく真実に近い幻想だ。


 ・・・・・・だが、半ばわかっていた。世の中には、体の不自由な人がたくさんいる。課外授業で施設を訪れたことだってある。そこに、今の自分のような人は、確かにいたのだ。そして、自分もその仲間に加わったのだろう。


 目覚めてから一〇日後、アンナは真実を知った。それはやはり、悪夢としか言えない過酷なものだった。


 全身麻痺。

 回復は困難。


 ――否、例え体中の神経が正常に働いたとしても無意味だ。なにしろ、両手両足を失ったのだから。なのに、傷みだけはある。幻肢痛というらしい。


 アンナは持てる力のすべてを使って暴れまわった。だが、四肢を欠損し、食事も排泄も人の手を借りなければ行えない彼女が出来ることは少ない。きっと家族を始めとした周囲の人間には、ベッドの上で巨大な芋虫が唸っているようにしか見えなかったに違いない。


「容体の急な変化は、恐らく大丈夫でしょう。自宅療養出来ますよ」


 との医師の言葉で、アンナは二月ぶりに自宅に帰ってきた。


「これからは、お父さんとお母さんが面倒を見るから。だから、安心して欲しい」


 視力が戻った目に、疲れた様子の父親が映った。


 部屋はアンナの自室を使うとのこと。まあ、それ以外ないだろう。簡易のお風呂や紙おむつで随分狭くなった自室にアンナは戻って来た。


 お風呂も下の世話も、羞恥を感じたのは最初の二、三回だった。絶望を覚えたアンナの心はむしろそれまでより穏やかだった。


 ある日玄関のベルが鳴らされた。別に驚くことでもないが、ここのところ来客が多いように感じる。通販でアンナに必要なものを揃えているからだろうか。

 微かに聞こえる話声からは、なにも知ることはできない。だが、宅配便ではないようだ。話が長過ぎるし、聞こえてくる声も多く、高い。


 やって来た母親に、懸命に鳴いて訊ねてみた。


「なに? おしっこ?」


 おむつに指が突っ込まれた。首を振って否定する。


「なに? ご飯・・・・・・じゃあ、ないみたいね」


 母親がアンナの顔を覗き込み、すぐに目を逸らした。最近、まともに顔を見てくれない。


「・・・・・・もしかして、お客様のこと?」


 必死で首を振って訴えた。見る見る母親の表情が曇る。


「あなたはなにも気にしないでいいの。全部、お母さんたちに任せなさい」


 そう言われて引き下がれるか。

 あの人数、あの声、間違いなく、自分の友達がお見舞いにやって来たのだ。


 アンナは必死で訴えた。一目友達に会いたい。入院中は一度も見舞いに来なかった。こんな姿になってしまったけれど、一度会えば諦めもつくから――


「いい加減にして! こんなの、誰にも見せられるわけないでしょう⁉」


 母が絶叫した。その目から涙が零れ、鋭い眼光がアンナに突き刺さった。


 そこにあったのは、嫌悪。汚いゴミを見る目そのもの。


 アンナはその日以来、一言も声を発することはなくなった。


      〇


 寝たきりになって一月。父に犯された。


 母と弟を買い物で家から遠ざけ、アンナの下へやって来た父の目は怪しく輝いて見えた。


「こんなに面倒を見てるんだ。少しくらいいいだろう」


 それは恐らく、自分自身に対する言い訳だったのだろう。おむつを剥ぎ、ペニスを突っ込む一連動作に最早迷いはないように見受けられた。


 嫌悪・憎悪がなかったと言えば嘘になる。股座の痛みに呻き声だって上げた。


 しかしアンナは抵抗しなかった。それが無駄だと知っていたからではなく、ただ、自分が必要とされていると実感し、少しだが救われた気がしたのだ。


 こんなゴミそのものの自分でさえ、玩具くらいには使えるのだ。


 全てが終わると、父はアンナの体を丁寧に清めた。清めながら、こんな醜い体になってどうのこうのと罵るのだ。自分の行為を正当化しようというのだろう。相手を貶めても、己の正当性など認められるはずもないのに。


 両親による介護は二か月ほどで終わった。アンナを轢いた犯人からの賠償金と保険金が下りたため、金銭的に余裕が生まれ、ヘルパーを雇うことになったのだ。玩具を取り上げられた父は少々残念そうだったが、アンナにはどうでもいいことだった。


 さらに半年が過ぎ、アンナの部屋に、初めて両親以外の来客がやって来た。祖母である。ちなみに弟は、完全に姉をいないものとして扱っていた。


「アンナちゃん、元気そうでよかった」


 そう語り掛ける祖母の目には、やはり涙があった。


「もうすぐお正月よね。初詣には、みんなで行きましょうね」


 母がすかさず口を挟む。


「お義母さん、さすがにそれは無理ですよ」

「そう? そうよね・・・・・・ごめんなさい。神社でお守りを買ってくるから」


 どうやら数日の間、滞在するようだ。


 祖母は一言も発しない孫のため、様々な努力を見せた。絵本の朗読、得意のお手玉、食べられもしないお菓子。食事はすべて流動食だ。


「そうだ、ミカンを持って来たの。好きだったでしょう?」


 そう言って小ぶりなミカンを枕元に置いた。甘酸っぱい香りが鼻腔をくすぐり、口から涎が垂れた。祖母はそれを拭きながら、


「剥いてあげるわね」


 首を振って断った。


「あら、今はいいの? なら、後でお母さんに頼んですり潰してもらいましょうね」


 ミカンは枕元に戻された。


 その日の夜。アンナは約一〇か月ぶりに歯を使う決心をした。食いしばった歯の隙間に、固くなった舌を少しずつねじ込んでいく。歯は少しずつこじ開けられ、遂にはポカンと開けたままにされた。


 次に枕元のミカンを必死で手繰り寄せた。手を使わずに、顔のすぐ横にある物を食べるというのはこんなにも難しいのかと辟易する。


 だが、諦めるわけにはいかない。これを逃せば、チャンスは二度とないだろう。あったとしても、それを数か月に渡って待ち続けるなど耐えられない。

 必死にもがいた結果、二時間かかってようやく唇で吸い付くことが出来た。顎が役立たずなので、息を吸って、その吸着だけで真上まで持ってくる。


 ここまでで、冬だと言うのに汗だくだ。だが、もう一息。そう思った瞬間、すっぽりとミカンが喉にはまった。


 息が出来ない。


 苦しくて涙が滲む。


 だがこれでいい。決意を固める前に窒息してしまったのは少々心残りだが、今この場で死ねない恐怖に比べたら屁でもなかった。


 暗い部屋が徐々に明るくなった。否、意識を失いかけいているのだ。さすがは病床だけあり、心肺機能の低下が著しい。アンナには喜ばしいことだった。


 思い出したようにミカンの香りが鼻に抜けた。それが最後の記憶となり、アンナは死んだ。


 アンナは自殺した。祖母がくれたミカンを喉に詰まらせ命を絶ったのだ。


 その後、冷たくなった娘を見て、両親は泣き崩れると同時に解放された喜びに震え、祖母は喉に詰まった物を見てとり恐怖のあまりへたり込んでしまった。後に彼女は急速に認知症の兆候を見せ始め、アンナの部屋は介護部屋の役目を継続することとなる。


 そんな中、弟は来年から減るであろうお年玉の金額を思い浮かべ、軽く溜息を吐くのだった。


      〇


 白い天井、白い壁。随分さっぱりした部屋だが、ここは病院だろうか。


(なんだよ、結局死ねなかったのか)


 目を覚ましたアンナが最初に考えたのはそれだった。あんなに苦労したというのに、すべては無駄だった。これからも、苦しい生は続き、自分は芋虫として生きて行くのだ。


 もはや涙も出ない。こんな体になってから、諦めることには慣れた。


 その時、ふと違和感に気づいた。恐る恐る、両手を目の前に持ってくる。幻肢などではない。確かに腕があるのだ。


「まさか――⁉」


 声も出る! 慌てて起き上がると、しっかり足も見て取れた。そして、起き上がれたことからわかる通り、全身の麻痺が綺麗さっぱり消えているのだ。


「もしかして、全部夢だった・・・・・・?」

「いいや、現実だよ」


 その声に驚き振り向くと、そこになにかが座っていた。顔のない、ただ空間が人型に黒い線でくり抜かれた、真っ白なバケモノだ。


「な、なに、あんた」

「僕は神様だよ。そしてここは死後の世界だ。君は望み通り死ぬことが出来たというわけさ」


 自称神様が言い終える前に、アンナは殴りかかっていた。生まれて初めて全力で振り抜いた拳は人型を通り抜け、アンナは勢い余って転んでしまった。


 だが彼女は止まらなかった。何度も何度も拳を振り抜き、神様に殴りかかるのだ。


「気が済んだかい」

「うるさい! 死ねよ、お前!」

「なんで?」

「お前神なんだろ⁉ 私があんな目に遭ったのも全部、お前のせいなんだろ⁉ ふざけんな! 死ね! 殺してやる!」

「落ち着きなよ。いくらやっても無駄だ。僕を傷つけることは、誰にも出来ない。僕自身にさえね。魂だけの存在となった君が何億年やろうと無駄なんだよ」

「ふざけるな! 私に、私をあんな目に遭わせておいて、なにを――」


 言葉は途中から嗚咽となった。生きている間は押さえ込んでいた感情が、肉体を失った今になって溢れて来る。


 嫌な記憶が脳裏を駆け巡り耐えられない。

 母の汚物を見る目。

 父の機械のように温度のない視線。

 早く死ねと語る弟の無関心。


「なぜ、私に会いに来た」

「目的は二つある。一つは君に謝りたかった。二つ目は、君のこれからについて」

「・・・・・・」

「好きなだけ睨むといいよ。人の抱く恨みも祈りも等しく受け止めるのが神様だからね」

「うるさい。死ね」

「だから無理だって。聞く耳を持たないようだから、さっさと済ませるね。まずは謝罪から。君をあんな目に遭わせたのは僕のミスだ。ごめんよ」


 アンナは再び殴りかかった。当然指一本触れられない。神は続ける。


「その理由なんだけど、君が事故に遭うことで、とある人間の命を救うためだ。詳しい過程は省くけど、君のおかげでその人は助かった。どうもありがとう」

「ふざけるなって言ってんだろ! そいつは誰だ! 殺してやる!」

「言えない。それでここからが重要なんだけど、さっき言った通り、僕はミスをした。あの事故で君は死ぬはずだったんだ。けど、どういうわけか君は中途半端に生き残り、あんなかわいそうな姿で生きることになってしまったというわけだ。ごめんよ、殺せなくて」

「お前は、ホントに死ねよ!」

「僕だってミスのカバーに努めたんだ。ほら、君のおばあちゃんがミカンくれたでしょ? それと食いしばってた顎が運よく開いた。おかげでちょうどいい大きさのミカンが喉に詰まって、君は自殺を成し遂げた。あれこそ神の御業だね」

「お前を殺す」

「君はそれしか言えないのかい? しかしまあ、気持ちはわかるよ。あんな苦しい生を約一年に渡って送ったんだ。恨みたくもなるよね。というわけで、そのお詫びをしに来たってわけ」

「なんだよ、お前を殺させてくれるのかよ」

「うんにゃ、それは無理。僕が出来るのは僕自身以外に関することだけさ。君に提案するのは、新たな人生についてだ」

「・・・・・・生まれ変わるってこと?」


 アンナは振り回していた腕を止めた。それを見て、神様はゆっくりと頷いた。


「その通り。今回のことは本当にすまないと思っているんだ。だから、出来る限りのことはさせて貰うよ。いわゆる転生特典ってやつだね。世界も自由に選ばせてあげる。元の世界で強くてニューゲームでもいいし、魔法のある異世界でチート使って大冒険も出来る。さあ、どうする?」

「なら、私を神にしろ。お前を殺せる強い神に」

「おっと・・・・・・そう来たか。なるほど。恨み、つらみ、呪いに祟り。人の負の感情はとても強いね。死んでも死にきれず、新たな生を得た後もそれを忘れないとは」

「出来るのか、出来ないのか、はっきりしろクソが」

「そんな乱暴な言葉使わないでよ。正直に言うと、僕と同等の権能を持つ存在には出来ない。だけど、とある世界における絶対的強者、すべての根幹を司り、支配する存在になら、することは出来る」

「それでいいよ」

「いいのかい? 僕への復讐は果たせず、人としての喜びもなく、単なる世界平定のためのプログラム装置として、意識だけが永遠に残り続けることになるけど?」

「いい。私は、神になってその世界に八つ当たりする。生きとし生けるものすべてを苦しめ、生まれて来たことを後悔させてやる。私と同じ苦しみを、少しでも多くの者に味わわせる・・・・・・!」

「暗いなあ。もっと前向きに考えられない? ほら、君って前世ではファンタジーとか好きだったじゃん? 魔法のある世界だから、胸躍る冒険とかに事欠かないよ?」

「出来ないし、したくない。この恨みを忘れたくない。全部忘れて楽しく生きるなんて冗談じゃない。私がしたいのは、ただのストレス発散。お前を殺せないなら、見ず知らずの世界とそこにいるすべての生物にぶつけてやる。さあ、早くして。できるんでしょ? あんた神様なんだから」

「・・・・・・やはり、君はイレギュラーだね。いいでしょう。君をとある世界限定の神にします」


 自称神様がそう言った途端、アンナの体が光の粒子となってさらさらと崩れ始めた。


「転送が始まったんだよ。僕が言うのもなんだけど、元気でね」

「黙れ」

「酷いなあ。それと、最後に一つだけ。君の死を、決して無駄にはしないよ」

「死ね」


 怨念のこもった視線で神様を睨み、アンナは虚空へと消え去った。


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