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初恋  作者: 日下部良介
98/109

98.帰宅

 彼女が帰宅したのは県大会が終わった三日後だった。僕はすぐに彼女に電話した。

「お見舞いに行くよ」

『だったら、お茶飲みに行こう』

「外出しても大丈夫なの?」

『両脚は何でもないし』


 僕と木原、尚子が待っていると彼女がやって来た。右肩を固定され、頭にはまだ包帯を巻いている。

「おい、本当に大丈夫なのか?」

 木原の第一声。尚子も目を丸くする。

「大丈夫だってば」

 彼女は笑いながら席に着いた。


 県大会初戦、最終回の守り…。




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