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初恋  作者: 日下部良介
97/109

97.熱戦

 支部大会を難なく勝ち抜いた彼女たちは県大会へ進んだ。その県大会初戦の相手は秋の新人戦決勝で負けた相手だった。

「きっと勝てるよ」

 応援に来ていた僕と木原、尚子の三人は彼女を激励した。


 試合が始まった。

 試合は序盤から点の取り合いになった。

 1点リードで迎えた最終回の守り…。


 チームは1点差を守り切って勝利した。その後も勝ち進み、優勝。

 ベンチ前で喜びを分かち合う選手たち。しかし、その輪の中に彼女の姿はなかった。




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