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初恋  作者: 日下部良介
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9.部活

 すべてにおいて奥手だった。

 人前で喋るのはもちろん、何かをするのも恥ずかしかった。

 中学に入学して、僕はバスケット部に入った。1年の間はへたくそでも続けてきた。

 2年になって下級生が入って来たら、彼らより劣っているところを見られたくなくて部活は辞めてしまった。


 教室の窓からは校庭でいろんな運動部が練習しているのが見える。

 僕はソフトボール部の練習に目を止めた。

 キャッチボールをしている彼女の姿がそこにあった。





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