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初恋  作者: 日下部良介
73/109

73.告白

 彼女のその悪戯っぽい笑顔が僕の心を揺らす。

「なんだよ、じゃあ、とっとと告白しちまえよ」

 木原がにやけた顔で急かす。

「そうよ! 今、やっちゃいなよ」

 尚子まで。

 そして、彼女も僕の方を見つめる。その表情には好奇心が溢れている。僕は覚悟を決めた。

「坂本さん、好きです! 僕と付き合ってください」

「いいよ!」

 彼女はあっさりとそう答えた。

「こりゃ、やってらんねぇな」

 木原が顔を覆う。お前が言うか! 僕は心の中で突っ込む。





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