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初恋  作者: 日下部良介
72/109

72.予想外の言葉

 あの県大会以来、僕たちは4人で居ることが多くなった。


「お待たせ」

 部活を終えた彼女が遅れて合流する。

「お前たち、完全に付き合ってるよな」

 木原の言葉に僕は狼狽えた。そっと彼女の表情を見る。

「そんなことはないわ…」

 間髪入れずに出た彼女の言葉は僕が期待していたものとは違った。けれど、少しの間をおいて彼女が再び口を開いた。

「だって、まだ告白されていないもの」

 そう言って彼女は僕の方を見て悪戯な笑みを浮かべた。




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