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初恋  作者: 日下部良介
66/109

66.決戦前

 部員たちはスタンドで第二試合を見ながら早めの昼食を取っていた。この試合の勝者が決勝の相手になる。


「調子良さそうだね」

 僕は思い切って彼女に話しかけた。

「うん! お守りのおかげ」

 そう言って彼女はバッグをポンと叩いた。中にあの絵が入っているのだろう。

「次もがんばってね」

「うん!」


 僕たちは喫茶室で昼食を取った。例によって、木原が試合中の写真を見せてくれた。「何枚か見繕ってタブレットに送っておいたぞ」

「うん」

 



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