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初恋  作者: 日下部良介
46/109

46.水泳大会選手選考

 僕はプールサイドで水泳の授業を見学している。蓄膿症でこの夏は水泳の授業を休んでいる。

 話は春にさかのぼる…。


 4月の体力測定。僕は肺活量がクラス一だった。それを受けての水泳大会選手選考。

「潜水は島田だな」

 誰彼ともなくそんな話が出た。もちろん満場一致で僕が潜水の選手に選ばれた。

「参ったな…」

「どうしたの?」

 彼女が聞く。

「実は泳げないんだ」

「まだ間に合うよ。練習しよう」

 彼女はそう言ってくれたのだけれど…。





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