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初恋  作者: 日下部良介
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4.葛藤

 成績を上げることに夢中だった僕は、他のクラスメイトと積極的に絡む方ではなかった。すしろ、一人で居ることの方が多かった。だから、自分の気持ちを相手に伝えると言う事が苦手だった。相手が女の子なら、尚更だ。


「おはよう」

 彼女は毎朝、挨拶をしてくれる。

「おはよう」

 僕も挨拶を返す。でも、彼女の顔を見ることさえ出来ない。


 休み時間には彼女の周りに人が集まる。

 僕は居心地が悪い。

 けれど、彼女のそばを離れたくはない…。




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