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初恋  作者: 日下部良介
37/109

37.偶然か必然か…

 明らかに挙動不審だった。そんな僕の様子を見て彼女は笑みを浮かべた。

「尚ちゃんと?」

「う、うん…」

「そう…。今日はもう帰るね」

 彼女はそう言って部屋を出た。


 翌日、僕は尚子と待ち合わせ場所に来た。尚子は既に来ていた。

「遅れてごめん」

「いいのよ。それで、実はね…」

 誰かが尚子の後ろからひょっこり顔を出した。彼女だった。

「さっき偶然、桂子に会って、それで一緒にってことになって。いいよね?」

「別に、いいけど…」

 




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