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28.一言が言えない…
何も言わずにしばらくその絵を見つめていた彼女が呟いた。
「きれい…」
言ってから恥ずかしそうに言い訳をする。
「あ、いや、絵がキレイだと言ったのよ」
彼女が言い訳したのはその絵が彼女の絵だったからだ。彼女は自分で自分を“キレイ”だと言ったと勘違いされたら…。そう思ったのだ。
「ありがとう」
僕は素直に礼を言った。
「もっと書いて」
「えっ?」
「もっと私の絵を書いて…。イヤ?」
言葉に詰まった。「いいよ」その一言が。
何も言わずにしばらくその絵を見つめていた彼女が呟いた。
「きれい…」
言ってから恥ずかしそうに言い訳をする。
「あ、いや、絵がキレイだと言ったのよ」
彼女が言い訳したのはその絵が彼女の絵だったからだ。彼女は自分で自分を“キレイ”だと言ったと勘違いされたら…。そう思ったのだ。
「ありがとう」
僕は素直に礼を言った。
「もっと書いて」
「えっ?」
「もっと私の絵を書いて…。イヤ?」
言葉に詰まった。「いいよ」その一言が。
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