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初恋  作者: 日下部良介
23/109

23.次の目標は…

 僕はゴール直前で先頭をとらえた。

「勝った!」

 そう思ったのと同時に足の筋肉が限界に達した。

 足がつった。

 僕の体はゴールのテープには届かなかった。



 結局、僕たちのリレーは2着だった。

「あと10cmだったね」

「ああ、だけど大きな10㎝だった」

 裕子と木原が残念そうに言った。

「もう終わったことよ。今はテストに集中しよう」

「そうね。全員10番以内を目指すわよ」

「そりゃ、無理だ!」

 女性陣の会話に木原は顔をしかめた。


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